恋と飾って(∞) (ページ13)

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今日も体育館に響くボールの音とバッシュの音。

真夏の暑さよりも熱気のあるゲーム。

『やりたいな、、』

ふとこの前先生に言われた言葉が頭に浮かんだ。

''選手、戻らないのか''

戻れるなら戻りたい。もう一回バスケがしたい。

『もう、、出来ないもん、、』

そう言葉にした瞬間、得点ボードのタイマーがなった。

『お疲れ様ー』

得点を記録して、みんなに飲み物を配る。

うちのバスケ部はこの辺じゃ割と強豪校だ。

横山はもちろん、それ以外にも何人か高校選抜になるくらいには強い。

『おつかれ』

「ん、おつかれ」

横山は特にいい意味で目をつけられてるから色んな大学からスカウトが来てるって噂も聞いてる。

本人が言わんから何も知らんけど。

高３やし、あと半年もしたら会えなくなるかもしれないんだって思ったら急に悲しくなった。

ちょっと泣きそうになって、皆が休憩してる間に久しぶりにボールに触った。

体に響くドリブルの音が心地いい。

『よっ、、と』

久しぶりに打ったシュートは弧を描いてゴールに吸い込まれていく。

久しぶりのこの感覚に胸が騒いだ。

「そろそろ練習始めるで」

『はーい、じゃあ始めるでー』

ボールをカゴに戻してゲームの準備。

今日二回目のゲーム。

もうすぐ大事な試合やから皆気合いが入っとる。

皆楽しそうにバスケしとる。

私には横山が楽しそうにバスケしてる姿が一番好きやねんけどな。