Guy Fu！Show U.-磑風舂雨-(all her side) (ページ10)

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③-2*『ドライヤーがあればもっと良かったんだけど。……はい、こっち来て、』ページ10

『これで足りるっしょ、』

風磨くんは陳列されたフェイスタオルを1つ手に取ると、レジに向かって行くから

「あ、いい！わたし、自分で買う！」
『ふは、いいってこれくらい。』

慌てて止めようとしたけど、風磨くんはタオルを買ってくれて。

『外出たらまた濡れちゃうかもだかんね。会社着いたらこれで拭き直そう、』
「あ、うん、そうするね。ありがとう！」
『お前、折り畳み傘は持ってんだろうな？さすっっっがに、』
「持ってますともぉ～！！さすっっっがに(笑)」
『あーよかったよかった、お兄さん安心したわあ、』

2人傘を差して、会社まで歩いた。

『コート濡れて、体冷えてない？大丈夫？』
「ぜーんぜん大丈夫！っくしゅ、」
『ほら～！風邪引く、』
「大丈夫、風邪とか引いたことないから！」
『嘘つけよ！』
「ほら、馬鹿は風邪引かないって言うよ？」
『そう言われてみれば…確かに？(笑)』
「ちょっと！否定してくださいよ～～！」

エントランスに入り、水気を払った傘を傘立てにぶち込むと

『ドライヤーがあればもっと良かったんだけど。……はい、こっち来て、』

ガサゴソと先程買ったタオルを取り出し、風磨くんが私の腕をぐいっと掴んで自分の方へ引き寄せた─────
ちょっと待って、ちか、、くない？
その距離感に動揺し、気まずくて俯いていたら
頭をガシガシと雑めにタオルで拭かれた。

「っ、ひゃあ！」
『地肌までちゃーんと拭かないとね、、ドライヤーないから、タオルで出来るだけ水分とらないと……、』

地肌にもしっかりとタオルを当てられ、毛先の水分も絞るように拭いとられた。

とそこへ、

『えっ何やってんの！？』
「『な、中島先輩っっ(汗)』」