SPF9 ページ10
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「まだ始まってもないのに、あっついねー」
おでこを伝う汗を拭ってパクゴヌクを振り返る。
今日は縁日、お祭りの日。17時から一斉に屋台が始まり、花火は20時頃上がる予定になっている。
パクゴヌクは、うちの居酒屋の名前が胸元に入ったお揃いの黒いTシャツを着ている。
私と同じフリーサイズのシャツを着ているのに、彼のはぴちっとしていて、体格差を感じた。
彼は、お昼から始まった準備にとても精力的に取り組んでくれていた。屋台の組み立てや提供する焼き鳥の串の下準備、ビア樽と他のドリンクを運ぶことまで、腰を痛めた父の代わりにほとんどすべて彼がやってくれた。
「……ありがとうね」
そのありがとうには、色々な気持ちを込めた。
よく知らない私に、初めから良くしてくれて、ありがとう。ほかの誰かには「そんなことで」と言われそうな私の悩みをひろいあげてくれてありがとう。いつもはっきりと言葉で伝えてくれて、ありがとう。
様々あったが、パクゴヌクはその「ありがとう」から、今日の準備に対する感謝の意味だけを読み取ったらしかった。
「全然いいよ。バイト代もらってるし」
にかっと笑う彼の唇から、チャームポイントの綺麗に並んだ白い歯が覗く。
「あ。…じゃあさ、一緒に祭り回ってよ。頑張ったからボーナスで、そのくらいいいでしょ」
いいことを思いついた、とでも言いたげな顔で上目遣いに私を見つめる。
花火が上がり始めれば屋台は落ち着くから、祭りを回ってもいいと母からお許しが出たのだが、きっとその時間のことだろう。
「ん、いいよ」
却下されると思っていたのか、拍子抜けしたような表情がちょっぴりマヌケでかわいい。
17時を回ると人の動きが活発になりだした。
祭りの雰囲気を盛り上げている電球のオレンジ色と、串を乗せた火元のせいで、ものすごく暑い。
わりといい場所に屋台を出せたからなのか、はたまたパクゴヌクパワーなのか。昨年よりも売れるペースがずっと早い。ああ、暑い。溶けそうなほど暑い。
「お、Aちゃんだ」
久しぶりに聞く声に顔を上げると、そこにはあの喫茶店ぶりのクムジュンヒョン。
首元がゆったりした白いシャツにラフなパンツ姿なのに、なぜか様になっている。私が着たら、やる気なさすぎだと怒られてしまいそうなほどシンプル。イケメンって凄い。
ミニミラーで自分の顔を確認すると、暑さで頬が赤くなってはいたけれど、まだメイクは落ちていない。良かった。
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ゆづき(プロフ) - メロメロドスコイマンさん» ああぁ実はすごく大好きで何度も作品読ませていただいてました、、！😳他でもないメロメロドスコイマンさんにコメントまでいただけて嬉し恥ずかしという感じでどうしていいかわかりません( ; ; )笑 ありがとうございます、大好きです💝 (4月8日 21時) (
レス) id: bfb37b3d55 (このIDを非表示/違反報告)
メロメロドスコイマン(プロフ) - コメント失礼致します。本当に天才すぎて何度も何度も味わって読み返してます。ゆづきさんの書く作品全てが素敵で、こんな宝物みたいな日々を送ってみたかったな〜〜といつも思います。お体に気をつけてこれからも活動してください🫶 (3月27日 2時) (レス) id: 1a4bf9bdf9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき(プロフ) - のあさん» ぎゃーー、嬉しすぎます❤️🔥☺️💘ゴヌクってどうしてこんなに沼なんでしょう、、？怖いですよね、、👉🏻👈🏻 (9月27日 20時) (レス) id: bfb37b3d55 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - ジュンヒョンのネタ使うのは天才です✨それにゴヌクがほんと…沼！ (8月16日 16時) (レス) @page17 id: 034e6a45ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆづき(プロフ) - はなぴーさん» なああんて嬉しいお言葉😭ありがとうございます、、！嬉しすぎます〜✨️ (7月12日 11時) (レス) id: bfb37b3d55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆづき | 作成日時：2023年6月6日 17時
