25.お勉強の時間 ページ6
今日は、幹部としての仕事についてお勉強するために、ロボロさんの元を訪れていた。
ショッピ君と2人でノートとペンを持って、ロボロさんの前に座る。
ロボ「なら、そろそろ始めるかー
・・・えっと、まず、そもそものグルッペンの方針についてやな
あ、ショッピ君は流石に知っとるか」
ショッピ「そうっすね・・・
我々国の軍人は、絶対人の命を奪わないことで有名ですよね」
ショッピ君の回答に、ロボロさんが頷く。
ロボ「せや。
俺らのリーダーは小っちゃい頃に大切な人を失っとるからな。
誰よりも、人の命の重みっちゅうもんを分かっとる。」
へぇ・・・ それは、凄く素敵な考えだ
ジャパニーズに優しい
え、でも、
「それで、他国からは攻められないんですか？」
ロボ「それがな、実はここの国だけやないんや。
不殺主義の国家は」
ショッピ「ああ、隣国もっすよね」
ロボ「せやな
そもそも先に不殺を掲げとったんはお隣さんや。
で、それにグルさんが共感して今に至るっちゅうわけ。
うちもお隣さんも、不殺やからこそ軍事力は周辺のどの国よりも飛びぬけとる。
それに、お互いに条約結んどるから、他国はどちらかに攻めてこようもんならでっかい二国を敵に回すことになるんや」
・・・ほぉーん？
まあ、とりあえず不殺主義であることと、隣もそうであること、条約を結んでるから結構安全なのは分かったわ
ロボ「後教えるんは幹部の仕事やったな」
そこから、ショッピ君と私のそれぞれの仕事を教えてもらった。
私の仕事を簡単にまとめると、
部隊の訓練、隊員のデータ管理・整理、報告書作成、市街地の警備、等々
細かい雑用などもいれれば仕事は結構あるようだった。
そして、授業の最後にロボロさんから呼び止められた。
ロボ「Aちゃん、あのな・・・
実は、今まで第一部隊の副隊長になった奴は、ゾムと合わんくてもう何人も辞めとるんや。
ゾムもそれは気にしとってな・・・
あの、あんな奴やけど悪い奴やないから・・・」
必死に仲間をフォローするロボロさんに、笑いかける。
「心配しなくても、初っ端の印象が悪すぎるので、これ以上は下がりませんよｗ」
プッとショッピ君が噴き出し、ロボロさんもいつものように笑った。
ロボ「Aちゃんらしいなｗ
これは、心配せんでも大丈夫そうや」
第一回、ロボロさんによる授業はこうして終わった。
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作者名：スノウ | 作成日時：2020年4月2日 3時
