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しばらく、無言の状態が続く。
その静寂を破ったのは、頼れる書記長だった。
トン「あー・・・ 大先生がなんでそこまで反対するか知らんけどな、いつまでも第一部隊の副隊長を空けとくわけにもいかんしやな？
もう、俺とグルさんとオスマンで決めたからな、だから・・・」
「・・・すまんなトントン、ええよ、とりあえず今は反対せえへん。
けどな？ ゾムがAちゃんになんか危害を加えた時には即、隊を変えてもらうからな？」
トン「・・・ええやろ。
大先生が心配しとるんは、よう伝わったわ。
さ、みんなも今日はご苦労やったな。
各自仕事にかかろうな」
トン氏の言葉に、黙っていたメンバーが動き出す。
ゾムも、部屋をでたようだった。
僕は、放心状態のAちゃんのもとへ近づく。
「突然すまんかった」
A「え、いえ、あの・・・鬱先生？
急にどうしたの・・・？」
戸惑ったような視線を向けてくる彼女。
その姿に、倒れた時の光景がフラッシュバックした。
安心させるように、頭を撫ででやる。
「なんでもあらへんよ。
ゾムより、げどちゃんの方が話しやすいんちゃうかなって思っただけやから」
尚もAは何か言いたげな顔だったが、何かを察したのかそれ以上は追求されなかった。
ほんま、ごめんな。
突然軍に入れられて、挙句の果て幹部なんて、一番不安なんはAちゃんやろうに。
でも、僕は。
(大切な友達が傷つくんは、見たくないんや)
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作者名：スノウ | 作成日時：2020年4月2日 3時
