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【コネシマ視点】
ガッと右の剣で敵の攻撃を受け止め、左の剣でガラガラな脇腹を容赦なく叩く。
そのままの勢いで斜め左に振り下ろした右の剣は、背後からきていた敵の頭を確実に捉えた。
使用武器は長剣の双剣で、刃が付いていない特別仕様のものである。
刃が付いていない分、敵を気絶させようとすると、確実に頭や鳩尾の急所を狙うか、もしくは強い衝撃を与えようと、いつもより一撃一撃に力を籠めなければならない。
すでに腕の疲れが凄い。
こめかみにも、つぅと汗が幾筋も伝う。
くそっ 一体何人おんねん！
やってもやってもまるで減らんやんけ！
バッと周辺を素早く確認し、インカムに手を伸ばす。
ジ・・・ジジッ・・・
シャオ『シッマか！？』
「そっちはどうや、シャオロン！」
咄嗟にかがみ、敵の攻撃をかわす。
すぐさま上体を捻って双剣を斜め上に振ると、敵の顎に綺麗に入った。
シャオ『それがな、敵さんが想定しとった南東方面やなくて、東北東に下がってんねん。
せやから、一旦東北東に追い込んでから回り込んで、地点Ｄを目指そ思っとるねんけど・・・』
は！？ 東北東！？
「あかん！ そっちはアルギオンの裏におるかもしれへんバースの国境に近づきすぎる！
罠かもしれへんから、絶対深追いすんなよ！？
一旦下がって体勢を立て直すべきや！
どうしても敵さんが地点Ｄにいかへんのやったら、そっちはもうええ！
こっちの師団だけでも潰す！」
正面から切りかかってきた敵の剣を受け止めると、頭突きを食らわせる。
ほんま、石頭で良かったわ
シャオ『そ、そうやな！
助かったわシッマ！』
「ええで！
こっちはプロやから、順調に進んどる！
後、もうちょいでエーミールの奴が指定しとった地点まで誘導できそうやわ！」
シャオ『流石プロだぜｗ
じゃあ、また後でな！』
「おう！」
インカムを切り、前を見据える。
まだ戦争は始まったばかりだ。
先は長い。
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作者名：スノウ | 作成日時：2020年4月2日 3時
