No.45 ページ2
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「…俺も、ずっと会いたかった」
そう言うと、涙を流し始めるA。
『……うん』
「泣くほど嬉しかったか？」
『うん………、ゔん……っ、』
「そりゃよかったなァ」
『っゔぅ〜〜』
たとえそれが嬉し涙だったとしても
お前に泣かれると
どうしていいか分からねェ。
指で涙を拭い、
頭を撫でてやると
こいつは安心したように手に擦り寄ってくる。
…感情が、衝動が
抑えられねェ。
「…目、閉じろ」
『っへ、』
「いいから、早く」
言われた通りに目を閉じるAに
そっと唇を重ねる。
最初はそれだけのつもりだった。
優しく触れ合うだけのキスで満足しようとした。
『……ん、ぅ』
「……、」
なぁ、
そんな声、出されて
俺が、我慢できると思うかよ。
そこからはもう、何も考えられず
『ふ、』
理性なんて焼き切れちまうような
深い、深いキスを交わす。
どちらのかもわからない唾液が
顎を伝う。
こく、とAの喉が上下したのを見た時、
何にも形容し難い感覚が背を上る。
これ以上はだめだ、と本能が察知する。
「……は、」
こんなに余裕が無くなるのはいつぶりだろうなァ…。
唇が離れてもなお、
互いに見つめ合う。
ただひたすら、俺に縋るこいつが愛おしい。
熱に浮かされ、
焦点の合わない瞳で俺を見つめるこいつが愛おしい。
今すぐめちゃくちゃにしてやりたい。
俺以外考えられないようにしてやりたい。
心の中で自嘲する。
俺はいつからこんな欲深くなっちまったんだよ。
手放すって決めたんだろ。
今更遅いことくらい、
幸せにしてやれないことくらい、
分かってんだろ。
「俺を、見ろよ…」
小さく溢れた本音は
Aには届かなかった。
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しゅん - 涙なしでは見れない作品だ…😭こんな涙腺崩壊した小説ないよぉ…！もうこれは名作と言っていいのでは！？ (2023年3月19日 19時) (
レス) @page45 id: 58dfe2492c (このIDを非表示/違反報告)
mist927(プロフ) - 燈矢だと気づいた時の…彼女の心の声…燈矢の彼女への告白のシ−ンは涙がポロポロ…で感動しました😭不遇だった燈矢をこんなにも愛してくれる女性がいてくれたらと思っていたので嬉しくて嬉しくて…素敵な二人ですね😊続きを楽しみにしております🙇 (2023年1月6日 18時) (レス) id: b76e44f0a0 (このIDを非表示/違反報告)
うに太郎(プロフ) - めちゃくちゃキュンとします😭💕続きは書かれないのですか？！ (2022年11月11日 23時) (レス) @page45 id: 717bee0437 (このIDを非表示/違反報告)
ikettyo(プロフ) - 貴方様の語彙力はどこから出てきていらっしゃるのですか…まじ尊敬します。 (2022年8月8日 20時) (レス) @page45 id: 6e023ebe5b (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 冷夏さん» そう言っていただけて嬉しいです〜😭‼️‼️ありがとうございます！！ (2022年6月9日 5時) (レス) id: f09d5f8a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年3月27日 7時
