魔法をかけよう (ページ6)

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初恋～Regulus Black～ページ6

初恋は叶わない
誰かがそう言ってた
僕の初恋もきっと叶わないんだろう

『A先輩』
｢ん？｣
『なんでもないです』

変なレギュラスね、と隣で本を読みながら微笑むその笑顔が僕にとっては大切で宝石のようなもの
そんな先輩の笑顔をもっと近くで見れる人になれたら…なんて思うが、それはきっと僕じゃない他の奴

『先輩』
｢どうしたの？｣
『先輩は…好きな人いたりするんですか？』

傷つくって分かってるなら聞かなきゃいいんだろうけど、もし…もしもその好きな人が僕なら、なんて言う甘い期待を抱いた

｢んー…好きな人かぁ｣

パタンと読んでいた本を折りたたんで顎に手を当てて考える素振りを見せる先輩
僕はといえば手に汗を握りながら答えを待つ

｢いるよ。しかも初恋の人…だけどね、たぶん彼は私のことをなんとも思っていないんだ。私はグリフィンドールだし、相手はスリザリンの人だから…それに初恋って叶わないって言うでしょう？｣
『初恋…ですか。』

スリザリンの人…それは僕にもあてはまることだけど、セブルス先輩のことだろう
僕のことはきっと可愛い｢弟｣ぐらいにしか思っていない

｢そう言うレギュラスはいないの？好きな人とか。｣
『僕は…』

先輩のことが好きです。そう言えたらいいのに
言えない僕はやっぱり弱い

『いますよ、しかも初恋の人』
｢同じだね、そうだよねこの年になったら好きな人ぐらいいるもんだよね～｣

そういう先輩の表情はやけに悲しげだった