口が勝手にである。 ページ31
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ねぇ。スパンが短い。スパンが短いよ。
「こんにちは、僕は安室透と言います」
『かっ杏Aです…!宜しく、お願いします』
エンカウント率異常だよ!!!この前ベルモットさんと会ったばかりじゃん!なのに何コレ?!スパン短くないかい!?
「はい、宜しくお願いしますね」
いや確かに笑顔キラキラしてるけれども!!めちゃくちゃイケメンだけども!想像より何倍もいい男だけども!
「それでコナンくん、この人はお友達なのかい?君が真っ先に頼りにする人なんて珍しいけど」
「えーっと…まあ、うん!そう!友達だよ!僕が尊敬してる人なんだ〜……」
……いや、でも落ち着け。当初の目的を忘れてはいけない。キャラと関わる云々は後回しだろう。
重要なのは事件と関わるか関わらないか。それが重要だ。だからそんな親密にならなければいいだけ。
「……へぇ…凄いんですね、杏さん」
自分で自分にそう念じていると、不意に安室さんがサラリと髪を靡かせてこちらに爽やかに笑いかけた。
(あ……)
それに少し、不覚ながら見とれてしまう。
………綺麗な金髪だ、と。光の加減で所々色合いが変わって、サラサラでキラキラ輝いていて。
「?杏さん、どうかし_____」
『綺麗な、髪ですね』
思わず口に出していた。
「……え」
『キラキラしてて光の加減で色合いが変わって…宝石みたいです。染めた金髪とは違って何だか安室さんのはとても綺麗ですね。地毛ですか?何だか天使みたい』
「っえ、」
なんだか画面越しに見ていたものとは決定的に違った。染めた金髪とはまた違う、地毛の金髪。それは滑らかでとても綺麗で。
整った顔立ちが更にそれを綺麗に見せていて…主要人物とかそういうのを忘れ、純粋に綺麗な人だと思った。
だから自然と口から言葉が出たのだが____
「AさんAさん」
『ん?どうしたんだいコナンく____、あ』
コナン君の苦笑いで気が付いた。
考えてみれば私…すごく恥ずかしい事を言ったのでは。
(綺麗な金髪とかキラキラしてるとかはセーフだよね?アレでも私なんて言った?天使とか宝石とか……)
………………………。
…………。
……。
___ぼっ!!と顔が赤くなった。
だってかなりキザな事を言ってしまったんだから当たり前だと思う。しかも女が男に。
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ゆんたん - 続きの黒の組織がファンで握手会に来ちゃった!がもーのすごく気になるんですけど早く続きが見たいです!待ってます! (4月29日 23時) (レス) @page42 id: 05f7eab501 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょ - 題名から興味を持ち読み始めたのですが、読み進めていく中でとても引き込まれてしまってすごくドキドキして続きが楽しみです‼︎すっっごく大好きです! (1月4日 11時) (レス) id: 1eef7c0801 (このIDを非表示/違反報告)
あめちゃん - ずっとこの作品好きで!久々にも一回みよーおもて読み終わってもまだこの人のやつが読みたーいって思ったからこの作者の作品を全表示ってところに行ったら!え?嘘でしょ?銀魂の空から女の子がも書いてるんですか??好きなやつなんだけどぉ!ってマジ天才過ぎる! (11月24日 1時) (レス) id: d22fe26ad0 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - すごく面白かったです!続編頑張ってください! (8月5日 8時) (レス) id: a2e96a3a87 (このIDを非表示/違反報告)
るる - この小説好きです!! (8月1日 23時) (レス) id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2022年4月23日 10時