理由はないのである。 ページ26
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インスタントコーヒーの粉はケチャップが赤赤しすぎるのをどす黒い血の色っぽくする為のもの。
本当は水を暖めたり鍋の中でやったりして色素の量も調整していかなければいけないけれど、緊急だったからそんな時間もなく。
咄嗟に飲料水のペットボトルに材料全部入れてシャカシャカ振ったよね。それを反対方向の道にいい感じに蒔いてさ。
『最初からあった血痕は男達からは見えない様に立ち位置だとかを調整して何とか誤魔化しました……はは、ヒヤヒヤしましたけど。バレなくて良かったぁ…』
「へぇ……随分と機転が効くのね。雑学も兼ね備えてるの」
『あっ、いえその、ちょっと知ってただけですので…!』
わー!ベルモットさんに褒められた!!しかも笑いかけてくれるとは!ほんとこの人めちゃくちゃ美人じゃないかい!?
血糊の作り方を殺人事件の小説書く時に調べておいといて良かったかも……ていうか小説の知識この世界で物凄く役に立つじゃん。
「……それと、もう一つ聞いていいかしら」
『?はい?』
すると不意に、ベルモットさんの目がすっと細められた。
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____「どうして見ず知らずの私を助けたの?」
『………えっ』
そのただならぬ雰囲気に呑まれてしまいそうになって、ごくりと唾を飲み込んだ。
_____何で、だろうか。って思ったから。
自分でもよくわからなかったんだ。何で助けたのか。男達は怖かったし、失敗してベルモットさんが見つかった場合私は殺されてただろう。
(……蘭ちゃんとか、工藤新一君とかなら原作にあったあの場面の様に「人を助けるのに論理的な思考は存在しない」って即答できたんだろうけど…でも、)
『………んー、私もよく分からないですね』
「え?」
『あのただならぬ雰囲気からして………お姉さんはきっと世間で言う危ない人、に当たるんですよね?警察に厄介になる様な』
「……分かっていたのね」
まあ黒の組織所属ですもんね!!!!存じ上げておりますとも!!!
『私だってそういう危ない人には関わりたくなし危険な目は御免ですよ?けど、なんか……体が勝手に動いてたというか?なんて言えばいいのかな』
てかどうしよう、言葉が纏まらないんだけど。あれ私ほんとに小説家か??
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ゆんたん - 続きの黒の組織がファンで握手会に来ちゃった!がもーのすごく気になるんですけど早く続きが見たいです!待ってます! (4月29日 23時) (レス) @page42 id: 05f7eab501 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょ - 題名から興味を持ち読み始めたのですが、読み進めていく中でとても引き込まれてしまってすごくドキドキして続きが楽しみです‼︎すっっごく大好きです! (1月4日 11時) (レス) id: 1eef7c0801 (このIDを非表示/違反報告)
あめちゃん - ずっとこの作品好きで!久々にも一回みよーおもて読み終わってもまだこの人のやつが読みたーいって思ったからこの作者の作品を全表示ってところに行ったら!え?嘘でしょ?銀魂の空から女の子がも書いてるんですか??好きなやつなんだけどぉ!ってマジ天才過ぎる! (11月24日 1時) (レス) id: d22fe26ad0 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - すごく面白かったです!続編頑張ってください! (8月5日 8時) (レス) id: a2e96a3a87 (このIDを非表示/違反報告)
るる - この小説好きです!! (8月1日 23時) (レス) id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2022年4月23日 10時