分からないのである。 ページ19
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すると、私が焦っているのに気が付いたのか沖矢さんは軽く苦笑した後手を離してくれた。
「女性……それも今日会ったばかりの人に少し強引過ぎましたね、済みません。今日はここまでにしておきましょうか」
(うん?え、沖矢さん??今日は、ってなんですか?もしかてこれから私と関わるつもりなんですか?あれ?私順調に主要人物と絡んでないかい??)
『……きょ、今日会ったばかりって自覚あるんですね…私の何がそんなにお気に召したのか全く分からないんですけど…沖矢さんってもしかして惚れっぽい性格?』
「まさか、貴女が特別ですよ。それに元々、貴方には好感を抱いてましたから…」
『っ、』
貴女が特別とか軽々しく言わないで貰えます!?
ていうか告白まがいな事しないでくれないか!?口説いたり隣が落ち着くとか言ったり……ん!?これもう告白か!?告白されてるのか!?
(いや落ち着こう私!違う!告白な訳ない!好感を抱かれてるだけ、傍が落ち着いてもらえるだけ、なんかセラピー的なものが出てるだけだ!)
ていうか本を読んだだけでここまで好感度上がるかい普通!?そんなに面白かった!?有難う御座います!!
あ、もしかして本の内容だけじゃなくて私の想いを綴ったあとがきとかコメントとかも一つ一つ読んでくれたのかな!?それに共感してくれたとか!?
(いやだとしてもこんなに好意向けられる……?もしやホントに私セラピーかなにか出てるのかな)
「……どうか、しました?」
『えっ!?い、いえ!なんでもないです!』
思考回路をぐるぐる回していると、沖矢さんに至近距離で覗かれて反射的にグァッ!!と仰け反る。
勢いが凄かったのか、沖矢さんにクスクスと笑われてしまった。
「本当に可愛らしい方だ」
『っ!?あ、あの、』
「嗚呼、大丈夫ですよ。勿論僕は貴方の隣を狙っていますが…まずはお友達から、ですもんね」
『ぁ……は、はぃ…………』
………思ってもみなかった。
まさかこんな展開になるとは。まさか沖矢さんがこんなにグイグイ来るとは。私なんかに迫る理由も分からないし。
ど、どうしようか。これ以上主要人物と関わるのは避けたいし、何より…
(恥っっっっず!!!!!)
「サインも貰えた事ですし戻りましょうか。ボウヤが待っているかもしれません」
『そっそそそうですね、』
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ゆんたん - 続きの黒の組織がファンで握手会に来ちゃった!がもーのすごく気になるんですけど早く続きが見たいです!待ってます! (4月29日 23時) (レス) @page42 id: 05f7eab501 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょ - 題名から興味を持ち読み始めたのですが、読み進めていく中でとても引き込まれてしまってすごくドキドキして続きが楽しみです‼︎すっっごく大好きです! (1月4日 11時) (レス) id: 1eef7c0801 (このIDを非表示/違反報告)
あめちゃん - ずっとこの作品好きで!久々にも一回みよーおもて読み終わってもまだこの人のやつが読みたーいって思ったからこの作者の作品を全表示ってところに行ったら!え?嘘でしょ?銀魂の空から女の子がも書いてるんですか??好きなやつなんだけどぉ!ってマジ天才過ぎる! (11月24日 1時) (レス) id: d22fe26ad0 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - すごく面白かったです!続編頑張ってください! (8月5日 8時) (レス) id: a2e96a3a87 (このIDを非表示/違反報告)
るる - この小説好きです!! (8月1日 23時) (レス) id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2022年4月23日 10時