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em
「これ、Aさんに似合うと思ってやな……」
彼が恥じらいながら差し出してきたのは、控えめだが上品で可愛らしいネックレス。あなたはホワイトデーのお返しレベルでないプレゼントにびっくりしたが、喜んでその場で彼につけてもらった。
「ほら、やっぱり似合っとる」
彼はほっとしたように微笑んだ。
それからというもの、あなたは毎日欠かさずこのネックレスをつけているのだとか。
ci
彼は手作りのチョコレートを渡してくれた。デコレーションもそれなりに上手で、あなたは彼の目の前で一つ、食した。
『おいしい』
「それなら頑張ったかいがありました」
しかし、暫くして、あなたの様子が明らかにおかしくなる。体の内から熱が上ってきて、逃せなくて、ぼーっとする。ついに力が入らなくなって膝から崩れ落ちたところを、彼に背中を支えられた。
『なに、これ』
「んふ、言ったじゃないすか。お返し、ちょっと豪華にするって」
『な、に……入れたの』
「気持ちよくなれるお薬ですよ」
彼があなたに触れるだけのキスを落とすと、それだけでもあなたの瞳が蕩けてしまって、彼はごくりと喉をならした。
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「ホワイトデーのお返し、どれがええ？」
あなたに欲しいものを聞くのすら恥ずかしくて、彼はあなたが好きそうなものを沢山用意し、選ばせる作戦にした。
流石あなたのことをよくわかっている彼だ、どれも欲しいものばかりだが、あなたはやはり、何よりも。
『あんたがいい、っていったら駄目？』
あなたの上目遣いのあまりの破壊力に、彼は片手で両目を覆い、天を仰いでしまった。
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あなたの前に並べられたのは、黒い塊。断じてチョコレートではない。なんだか焦げ臭いのだ。
「すまん、ホワイトデーのお返し作っとったら失敗してもーてん。ア゛ーハッハッハ！」
彼は誤魔化すように、いつもの調子で大声で笑う。
どうやったらこうも全部焦がすなんていう大胆な失敗ができるのか、あなたには不思議でならなかった。
「せやからな、今度、俺にお菓子作り教えてくれへんか？」
あなたが承諾すると、彼はすまんのぉ、と頭を掻きながらまた笑った。
この失敗も、あなたと2人で会うための口実にする彼の策だったなんてあなたは知る由もない。
Request7.床ドン(tn ver)→←case20.ホワイトデー(all)
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緑黄色野菜(プロフ) - あくのさん» わぁ、ホントですか！？よかったぁ！！ちょっとやりすぎたかなと不安になっていたので喜んで頂けて私も嬉しいです！ (5月3日 17時) (
レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
あくの(プロフ) - ドロドロいいですね...！！！ここまで甘いお話書いてくださる方があまりいないのですごくうれしいです！！ (5月3日 13時) (レス) @page33 id: f9355a1561 (このIDを非表示/違反報告)
緑黄色野菜(プロフ) - りずさん» リクエストありがとうございます！可愛いお話だなんて、嬉しくて嬉しくて(照)甘さマックス、挑戦させて頂きます！ (5月1日 0時) (レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
緑黄色野菜(プロフ) - キルさん» リクエストありがとうございます！そう言って頂けるなんてほんと嬉しくて励みになります……！更新頑張っちゃいます✨ (5月1日 0時) (レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - 主様の作品甘ったるくてかわいくて大好きです！！リクエスト失礼します。ドライヤーsha ver.お願いします！甘さマックスのお話が見たいです..!これからも楽しみにしてます！ (4月30日 23時) (レス) id: 89bf85154f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑黄色野菜 | 作成日時：2024年3月25日 0時
