case2.袖クル(shp) ページ2
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普段は絶対に香ることない、酒特有のにおいが室内に充満している。
狭いリビングでは酔い潰れた同僚たちが気持ちよさそうに雑魚寝しており、お酒が苦手なあなたが必然的に片付け係となってしまった。
散らかるゴミを纏め、汚れた食器類を台所へと運ぶ。
「片付けしなくていいっすよ、A先輩。もう時間遅いんで先輩は帰ってください」
家主であり、唯一自己管理のできる後輩が彼のトレードマークであるショット＆ピースに火をつけながら現れ、そう言った。
泥酔していないだけましとはいえ、彼も同僚たちに相当飲まされていたように思う。酔いはもう醒めたのだろうか。
『お家、使わせて貰っておいてこのままでは帰れないでしょ。いつも残業してこれより遅い時間に帰るし、このくらいさせてよ』
「……そっすか。それならお言葉に甘えて。あ、スポンジ右です」
あなたは山のように積まれた食器類を慣れた手つきで溶かしていく。が、案の定、食害という名のテロが発生してしまっていたので食器の量は尋常じゃない。
捲った袖口も段々下りてきてしまった。
これから帰るのみであるし、濡れて困るような服では無かったのであなたが気にせず洗い物を続けていると、ふわりと煙草の匂いが強まった。
「濡れますよ」
背後からあなたを覆うような形になり、彼があなたの袖口を引き上げる。
彼の顎先が頭に載せられているのもわかって、あなたは思わず洗っていた皿をシンクに落とした。
「何してんすか」
『ひぅっ……！』
彼は呆れたように耳元で囁く。彼の吐息が熱くて、反射的に声が漏れてしまった。心臓の鼓動が速まり、顔から耳にかけてぶわりと熱が広がる。
「……あの、あんまり可愛い声出さんといてください」
『か、かわ……！？』
普段の彼なら絶対に口にしない言葉。彼があなたの肩に手を回し、ぎゅうと抱きしめる。そうして漸く煙草の香りよりも、数段強烈にお酒の匂いが彼に纏わりついていたことに気づいた。
「先輩、俺酔ってるんすよ」
だから、帰ってくださいって言ったのに。
「最後通告です。帰るか、洗い物するか選んでください」
あなたが選んだ直後に鳴ったリップ音は、出しっぱなしの水の音に掻き消され、あなたと彼の間だけで甘く響いていた。
case3. 壁ドン(rbr)→←case1.恋人繋ぎ(ut)
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緑黄色野菜(プロフ) - あくのさん» わぁ、ホントですか！？よかったぁ！！ちょっとやりすぎたかなと不安になっていたので喜んで頂けて私も嬉しいです！ (5月3日 17時) (
レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
あくの(プロフ) - ドロドロいいですね...！！！ここまで甘いお話書いてくださる方があまりいないのですごくうれしいです！！ (5月3日 13時) (レス) @page33 id: f9355a1561 (このIDを非表示/違反報告)
緑黄色野菜(プロフ) - りずさん» リクエストありがとうございます！可愛いお話だなんて、嬉しくて嬉しくて(照)甘さマックス、挑戦させて頂きます！ (5月1日 0時) (レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
緑黄色野菜(プロフ) - キルさん» リクエストありがとうございます！そう言って頂けるなんてほんと嬉しくて励みになります……！更新頑張っちゃいます✨ (5月1日 0時) (レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - 主様の作品甘ったるくてかわいくて大好きです！！リクエスト失礼します。ドライヤーsha ver.お願いします！甘さマックスのお話が見たいです..!これからも楽しみにしてます！ (4月30日 23時) (レス) id: 89bf85154f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑黄色野菜 | 作成日時：2024年3月25日 0時
