SnowStories

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言われた通りに手を洗って、舘さんと一緒にお料理をしてると聞き馴染みのある声が近付いてきた。



nb｢なあ、水ちょうだい、｣
ru｢うわっ、翔太くんっ！｣



突然、後ろからポカポカとした翔太くんに手元を覗き込まれて、思わず身体がビクッと反応した。



元々いい匂いするけど、お風呂上がりで柔らかい匂いが香ってくる。翔太くん、マジでいい匂いする。



ru｢はい、どーぞっ｣
nb｢うい、ありがと、｣



翔太くんに水を渡すと、よっぽど喉が乾いていたのか直ぐにぐびぐびと飲み干した。お料理もあとは仕上げだけだから、キッチンにある机を僕、舘さん、翔太くんで囲む。



舘さんは僕にお手伝いのお礼にどうぞ、とオレンジジュースを渡してくれた。舘さんもグラスに水が入ってて、それを片手にお話。



dt｢てか、ふっかと一緒じゃなかったの？｣



あ、ホントだ。一緒に入ってたはずなのにママが居ない。



nb｢あー、ふっかなら照ん所行ったよ、｣
dt｢てことは、もう酒呑んでるかな、｣
nb｢いや、まだ夕方だし流石に照も飲ませないっしょ｣
dt｢ツマミあったっけな、｣



ガタ、と音を立てて立った舘さん。簡単に冷蔵庫を見たもののおつまみは無かったらしい。



nb｢つか、あと誰帰ってきてねぇの｣
ru｢えっと…佐久間くんと、康二くんと、めめ！｣



また台所に立って簡単にお料理をし始めた舘さんの背中を見ながら、翔太くんとお話。まだ帰ってこない人のお話に。



山の中にあるこの家にいるとわからなかったんだけど、どうやら下の城下町では悪い人が色々してるらしく、康二くんとめめはその制裁に向かっていった。



佐久間くんはこれから来る冬に向けて、植物達を愛でに行ってから帰ってきてない。お昼寝でもしてるのかな？



kj｢っしょ、ただいまあ！｣
mm｢戻りました、｣



ガラガラと引き戸が開く音、元気な康二くんといつも通りのめめの声！



キッチンの扉を開けて玄関にお出迎え！



ru｢康二くんっ、めめっ、おかえりっ！｣
kj｢ただいまあ、ラウール｣
mm｢あ、飴貰ってきたよ、｣
ru｢わあい！｣



康二くんこと、天邪鬼(あまのじゃく)さん。イケないことを考えると悪い方に進ませようとする鬼さん。今はそんなことないけどね？



めめこと、百目鬼(どうめき)さん。身体の所々に包帯を巻いてて、その下には沢山の目が隠されてる。人のものを盗っちゃうのがすごく上手。



めめからお土産の飴を貰えたので僕は満足！

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