お兄ちゃん ◇ mm ページ21
俺には少し年の離れた兄ちゃんがいる。俺とは色々逆な兄ちゃんで、でもお互いに尊敬していて。
ab「蓮、やろっか」
扉をノックして入ってきたのが俺の兄ちゃん、亮平くん。俺たちは2人でひとつなのか、ってくらい色々逆で。ひとつの物事につき、必ずどっちかが得意でどっちかが不得意だったりする。
今回は俺が不得意な方。まあ分かるよね、勉強ですよ。
mm「兄ちゃんごめんね、忙しいのに」
ab「可愛い蓮のためだもん、俺頑張っちゃうよ？」
ふふっ、と笑って俺の机の後ろに簡易的な机を組みたて始める。俺は高校生、兄ちゃんは大学生。兄ちゃんはパソコンを立ち上げてブルーライトカット用のメガネをかける。
俺は基本的に一点集中型なんだけど無音なのは苦手だから、後ろで鳴ってるキーボードの音がすごく心地いい。無音だと周り見ちゃうんだよね、
あ、まって、詰んだ。
mm「ねえ兄ちゃん、molって何？」
ab「お、molかあ。」
後ろを向いて兄ちゃんに声をかけると、難しいよねえ、よっこらせ。とわざわざ俺の方まで来てくれる。さて、molってなんだろう。
ab「んとね、例えば…」
俺ってあんまり頭いい方じゃないから、理論を並べられると分かんなくなるんだよね。兄ちゃんはそれを見越した上で、例えばの話をしてくれる。
どうやら1molは数の塊のことらしい。俺の好きなサッカーやチョコレート、色んなものを総動員して教えてくれた。
mm「へえ…こんなの使うの？」
ab「うーん、使わないだろうね？」
大変だよね〜って兄ちゃんは笑った。すると突然、あ！なんて言うからびっくりして兄ちゃんの方をむく。机の端でなんかゴソゴソしてる、と思ったら
ab「蓮、もう1時間やってるよ、偉いね。ご褒美だよ」
なんて本物のチョコレートをくれた。兄ちゃんってさすがだよな、俺が頑張れるスイッチ知り尽くしてるんだもん。喜んで頬張って、よっしゃもう何時間か頑張るか。
どれくらい経ったんだろう。大量のマーカーとシャーペン、赤ペンが散乱する机とにらめっこして、時計を見る。…うわすげえ、3時間だって。
んーっと背伸びをして深呼吸をすると、兄ちゃんの匂いが部屋には広がっててなんだか不思議な気持ち。そろそろ休憩しようかな、って椅子をぐるっと回して兄ちゃんの方を見る。
兄ちゃんは俺に気付いてパソコンをぱたん、と閉じる。すると、あざとい兄ちゃんは上目遣いで俺を見詰める。
ab「蓮、あのさ…」
立場逆転の香り。
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ぐりーんれもん(プロフ) - おりょうりさん» 了解致しました。dtさんの病み系、初めてになりますので拙い語彙力ですが精一杯やらせていただきます！ (2020年11月29日 9時) (
レス) id: cd64e51759 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーんれもん(プロフ) - mh69kpさん» リクエストにお応えできましたでしょうか(汗)思いつき次第、また書かせていただきます！ (2020年11月29日 9時) (レス) id: cd64e51759 (このIDを非表示/違反報告)
おりょうり(プロフ) - 舘様メインの病系のお話が見たいです！ (2020年11月29日 8時) (レス) id: 809f062d73 (このIDを非表示/違反報告)
mh69kp(プロフ) - ぐりーんれもんさん» リクエスト書いていただき、ありがとうございます！めちゃくちゃ良かったです！！またお時間あるときに別の組み合わせのお話もお願いします…！ (2020年11月28日 7時) (レス) id: 49b619a086 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーんれもん(プロフ) - 了解しました！頑張らせて頂きます^^* (2020年11月27日 6時) (レス) id: cd64e51759 (このIDを非表示/違反報告)
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