SnowStories

百合組。△ nbdt ページ9

mm side

※裏社会設定



江戸川を中心としてこの大都会、東京は2つの派閥によって収められてる。俺が所属している青龍会、そして朱雀会。



俺が居る青龍会のトップは若頭の渡辺さん。龍の紋章が入った青い着物と袴という古風な装いに、前髪を上げたスタイル。これがまた似合うんだよ。表情は常に不機嫌そうで威圧感。



右腕は照さん。渡辺さんよりも身長があって、常に渡辺さんの右前に立ってる。怖そうな見た目と相まって不思議と渡辺さんの威圧感を助長させる。装いは、同じ紋章の入った黄色の着物に袴。うーん、かっこいい。



照さんは渡辺さんの指示を仰ぎ、指示をする。だから渡辺さんが直接指示をする事は無いし、俺みたいな下っ端は声さえも聞いたことがない。



そのせいか、青龍会は照さんが若頭って思われることが多いんだけど、照さんは渡辺さんに忠誠を誓っているらしく着物の下に忍ばせる立派な筋肉には百合の花に巻き付く龍の和彫りが入っている。



まあ、この世界にいて争いから逃げる事なんか不可能であって。喧嘩の度に照さんの指導の元、闘争に向かう。



iw「あー、うん。まあ頑張ってきてよ。お前らの腕は俺がよく知ってるしさ。」



なんて、軽々と言ってしまう。



この青龍会に入るには、照さんと手合わせをするのが絶対条件で。照さんの顔に、たった1度拳をぶつけるのが条件。要するに1回殴れば入れる、って所だね。



あ、俺ももちろん手合わせはしたよ。



iw「いいよ、全力でかかってきな。」
mm「っはい！」



ニコニコと笑いながら手をひらひらとやって挑発してくる。俺だって下手に喧嘩してきたわけじゃないし、1回殴る位なら余裕でしょ、なんて思ってたんだよね。



まあ、もちろん無理なわけで。



照さんは後ろに手を組んで、俺が出す攻撃の数々を飄々と避けていく。なんだったら笑ってるしね。



mm「くっそ、なんでだよ！！！」



当然俺も本気でやってるわけで。笑いながら避けていく照さんにイライラしていった。



岩本さんが一瞬怯んだ隙を見て、



今だ。



そう思って拳を突き出して、一撃を繰り出す。でも、照さんの声は聞こえない。…どころか、拳が暖かい。



iw「はい、残念。」



片手は背中の後ろに回したまま、俺の拳を片手で受け止める照さん。その後ろで見守る渡辺さん。



iw「翔太、どうよ？」



頷く渡辺さん。こうして俺の入会が決まった。



…てか俺、ずっと力込めてんだけど。なんでこの人ビクともしねぇの！？

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