エピソード61 バカ。。 ページ20
翌日。
今日のヒーロー基礎学の教室となる場所ははいつもより離れてるので、バスでの移動だった。
相変わらずお金を賭けてる。
広大な敷地の移動を省くための専用バス…
一体この学校にどれだけお金を注ぎ込んでるのかを計算しようと思うだけで頭が痛くなる。
ボーッとしてたら仲が良い友達は全員自分の席に着いてて、余ってたのは…
『相澤先生、！』
相澤「ボーッとし過ぎだ。余ってるとこないからここ座れ。」
当の本人は反省しろ、っていう意味合いを込めてると思うけど私にとってはご褒美の他ない。
だったらいつまでもボーッとして相澤先生の隣に…なんて馬鹿な妄想を膨らましながら席に着いた。
『マスコミ、凄かったですね。』
相澤「ああ…。」
彼は短い言葉で返すと、これ以上深入りするなと言わんばかりの目で見られる。
…そういうの、唆られる。
『今日は何か悪い予感がします。呉々も相澤先生、』
言葉を止める。相澤先生は段取りが悪いのが嫌いだから、
言葉を止めれば必ずこっちをちゃんと見てくれるとわかってた。ほら、行った通り。
『無理はしないで下さいね？』
相澤「お前が心配する程悪い予感がするのか？」
怒らせちゃったかな？たしかに、心配されるのは私も嫌だ。
それでも予感が本能的に悪いと言ってる。この間のマスコミ騒動も、そしてその裏に潜む影も…
不安ばかりが募るのは、あまりに条件が良すぎるから。
相澤先生は自分の命に代えて生徒を守るはず。1番危ないのは生徒以上に相澤先生だ。
『先生の実力を疑ってるとかそういうんじゃなくて…
1人の人間として、先生を失いたくないからですよ』
心配、不安…そんな感情をオブラートに包み、棘を隠して彼にぶつける。
先生を失いたくない。先生だって、教師である前に1人の人間だ。
誰かに守ってもらうことだって、頼ったりすることだってしていい。
先生だって、生徒を守り抜くという使命や、立ち向かわなければならない強大な敵からの
プレッシャーは少なからず感じてるはず。
その不安や負担を少しでも軽くすることは、今の私には到底出来なくて不甲斐ない。
相澤「そうか…」
相澤先生は私の気持ちを全部悟ったみたいに微笑して、私に頭に手を乗っけた。
相澤「ありがとな…A。」
『！』
頭をポンポンと優しく撫でられ、しかも名前呼びって…！
神様、何の悪戯ですか…？？
あまりの恥ずかしさに顔が火照って冷めなかった。
…授業どころじゃないな。先生のバカ。
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胡桃 - 励みになります！ありがとうございます^ ^ (2018年5月21日 17時) (
レス) id: c4e799fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
さばちゃん@かんづめ(プロフ) - まじっすか！？いやっほー！テストお疲れ様でした！更新無理しない程度に頑張ってください！ (2018年5月18日 20時) (レス) id: d2d6e36cff (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 - 死柄木さんいいですよね！テスト終わったのでガンガン更新していきます^ ^ (2018年5月18日 20時) (レス) id: c4e799fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
さばちゃん@かんづめ(プロフ) - 死柄木めっちゃ好きっす。更新楽しみにしてまする。 (2018年5月14日 19時) (レス) id: d2d6e36cff (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 - はらさん» 教えてくださってありがとうございます！ (2018年5月4日 20時) (レス) id: 7378d7060e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：胡桃 | 作成日時：2018年5月3日 21時
