エピソード60 恐怖と ページ19
明「大丈夫ですかね、敵ですか？」
『いや、相手が敵なら隔離空間になってるここを占拠するはずだけど、何も起こってない。
だとしたら侵入してるのはマスコミだよ。』
明「不法侵入してまで記事がほしかったんでしょうかね？」
『不法侵入したのがマスコミでも、バリアを壊したのは違う。』
明「それってまさか…！」
『そういうこと、敵が主犯。でも敵には別の狙いがあるよ、何か盗まれるかもしれない…』
明「でも、一体何を…？」
『わからない、でも学校で大事な物って大体職員室にあるよね？』
明「行ってみます？」
『明に危ない目に遭わせられない。』
明「それはAさんだって同じ『任せて、自信あるから！』って、ちょっと！」
人の流れに逆らって職員室へ走る。
先生達も、マスコミの対応で手一杯なはず。守りがガラ空きの時こそまずい…！！
全速力で走り抜けて、職員室の扉を乱暴に開けるとーーー
『死柄木さん…！！』
既にカリキュラムを手に、ワープゲートを潜り抜けようとしてる死柄木さんがいた。
死柄木「A…？久しぶり。」
『どうしてここに？』
死柄木「俺がここまで辿り着けたってことわかるくらい冴えた脳なら、
その理由は聞くまでもないだろ？」
そう、彼は敵。だからここへヒーローを叩き潰すための算段に必要なものを手に入れに来たんだ。
いつもの優しく微笑む死柄木さんの顔は、血色の悪い手に覆われていて見えなかった。
彼の笑顔があまりに優しすぎて、今まで忘れてた。
雄英の先生も、友達も、先輩も恐れるような存在。彼は敵の司令塔なんだ。
死柄木「俺はAが雄英としてヒーローになってる間も襲撃は続ける。
俺とお前が関係を持ってても、俺は敵でお前はヒーローだ。
この関係が互いにバレないように、をの立場を忘れるな。
それはつまり、攻撃しろってこと。
…だけどA、」
不意に言葉が止められる。瞬き1つをすると刹那、目の前から彼が消えた。
その代わりに、後ろから両肩を掴まれ、耳には生暖かい吐息がかかる。
思わず声を出してしまいそうになるのを堪えた。
死柄木「お前だけは絶対に傷つけたりしない」
空気が多く混じった掠れた声は、甘く、蕩けそうになる声だった。
その後直ぐに死柄木さんはワープで消え、膝の力が抜け落ちた私はヘナヘナとその場に座り込んだ。
さっきの言葉で、恐怖と甘ったるい感情に見舞われた。
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胡桃 - 励みになります！ありがとうございます^ ^ (2018年5月21日 17時) (
レス) id: c4e799fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
さばちゃん@かんづめ(プロフ) - まじっすか！？いやっほー！テストお疲れ様でした！更新無理しない程度に頑張ってください！ (2018年5月18日 20時) (レス) id: d2d6e36cff (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 - 死柄木さんいいですよね！テスト終わったのでガンガン更新していきます^ ^ (2018年5月18日 20時) (レス) id: c4e799fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
さばちゃん@かんづめ(プロフ) - 死柄木めっちゃ好きっす。更新楽しみにしてまする。 (2018年5月14日 19時) (レス) id: d2d6e36cff (このIDを非表示/違反報告)
胡桃 - はらさん» 教えてくださってありがとうございます！ (2018年5月4日 20時) (レス) id: 7378d7060e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：胡桃 | 作成日時：2018年5月3日 21時
