【第五人格】髑髏様のお通りだ【ツイステ】

1-14 こっちだって決める側だもん ページ18

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遂に袋小路となったグリムに、赤い髪の男は魔法で首輪を付けた。
『首をはねろ(オフ・イズ・ユア・ヘッド)』だって、個性的だなあ。気が済んだのか、ペット達は髪の中に潜って行く。おれは意外にもあっという間に終わってしまった騒動に、ちょっとだけガッカリした。
首輪を付けられ、魔法が封じられているのにも関わらず、グリムは｢この学校に入る！｣と叫んでいた。

ディア｢(名)さん、どうにかしてください！あなたの使い魔でしょう！！｣

｢沒有(いいえ)！使い魔以前にコイツ知らねえ！｣

ディア｢え、違うんですか……。｣

｢ああ、…言ってるのはおれじゃないけどな！！｣

グリムを指して言うと学園長は｢それは大変失礼…｣と頭まで下げた。さっきから何だこの人、やけに丁寧語っぽいような。他の生徒が見てびっくりしているぞ。

ディア｢ごほん！では、学園外に放り出しておきましょう。鍋にしたりはしません。私、優しいので！｣

今サラッとすげぇ事言ったよな。いくら犬を食う中国人でも食わねえくらい猫は不味ぃのに。
いやおれ犬食わねぇけど。グリムは首輪をされ、首の根っこを掴まれたまま魔法で外に出された。
派手な音したな。…にしても、

｢火を吹くタヌキ一匹で騒ぐんじゃないよ…。｣

？｢なんだって…。｣

｢いけないことじゃないけど、ちと大袈裟過ぎるな。｣

火傷した手の甲を隠し少しづつ治す。
あ！そういえば寮分け出来てないのおれだけじゃん。
どうしよ。

ディア｢少々予定外のトラブルがありましたが、入学式はこれにて閉会です。各寮長は新入生を連れて寮へ戻ってください。｣


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数分もせずに鏡の間は静寂に包まれ、残るはおれと学園長の二人。再び闇の鏡の前に立つも、先ほど同様ブツブツと悩んでいるだけだった。流石におれもおっとりしてる訳でもない為、頭を掻きながら欠伸をする。

｢なあ、学園長〜。決まらねえなら逆に決めていい？｣

ディア｢え、……ええ？！｣

鏡を小突きながらそう言うと、すごく驚いた表情になっていた。

ディア｢ダメですよ！だって貴方、明清の国の方ですよね！貴方の保護者様々から“無下には扱うな”と言われたんですから！｣

ああ、他となんか違うと思ったらそれが理由か。別におれが良いなら意見は通るよ。

｢でもこのまま寮が決まらねえってのもな。かと言って帰されるのもな。｣

ディア｢……わかりました。では、何処にしますか？｣

｢うーん、そんじゃ学校からちょっと離れたあの建物で！｣

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