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数時間後、案の定亀さんは眠りこけ
誠也とムネと菊ちゃんは酔い潰れて寝てしまい
哲人は隣に座るAの手を握ったまま爆睡している。
残ったメンバーは
俺、梅ちゃん、暢仁とA、それと球児さんだった。
暢仁とAは初対面やけど
年齢も近いせいかわりと話しが合うみたいで…。
…てゆーか、男の人と話すの苦手やって言うてなかったか？
5人が輪になって座ってるにもかかわらず
俺と梅ちゃんと球児さんが3人で喋って
Aと暢仁が2人で喋ってる。
気になってるわけちゃうけど
ただ、こう…胸の辺りがソワソワするのは
酒の飲み過ぎか？
「あ、球児さん。飲み物持ってきましょうか？」
ふと、会話の合間を縫ってAが球児さんに声をかけた
「ええの？嬉しいわ〜、ありがとう！」
球児さんは喜んでその申し出を受け入れ、
それを聞いた暢仁が
「じゃあ俺も一緒に手伝うよ。
梅野さんと坂本さんも何か入りますか？」
と、俺らにも気遣ってくれる。
「おっ、俺は自分で選びたいから一緒に行くわ。」
咄嗟に口をついて出た俺の言葉と態度に
梅ちゃんと球児さんがニヤついているのがわかった。
「……なんやの梅ちゃん。」
「いや何も？ねぇ、球児さん。」
「せやな、別にな？」
そう！
俺は自分が飲みたいものを自分で選びたいだけ！
Aと暢仁の2人とか別にどーでもええし！
部屋ん中で寝とる連中の様子も見たらなアカンやろ？！
…とかなんとか…
いろいろ考えて言おうと思ったけど、結局言葉にできず。
おかしな態度が出ていた自分を誤魔化すつもりで
Aの隣でスヤスヤと眠っている哲人を担いだ。
うう〜んと唸るも、哲人は目も覚まさず
そのまま眠っている。
「風邪ひかれたらかなわん。」
「僕も手伝います！」
哲人の反対側を暢仁が抱えてくれる。
この子、ホンマよぉ気のつくええ子やなぁ。
可愛い顔しとるし、そらモテるはずやわ。
Aも…
いや、考えるのやめとこ。
そう思いながらも、前を歩くAのことを
自然と目で追っている俺。
Aは今までの女と違うって
心のどこかで期待してるんかもしれん。
今までは、俺の肩書きと財布の中身を見てる女ばっかりやった。
彼女とは10年も年齢差があるけど
不思議とそんなことは気にならへん。
ホンマの俺を見てくれる。
……そうであって欲しいと…願いたい。
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作者名：おか(´･ω･`) | 作成日時：2021年9月1日 1時
