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2-25 -your turn- ページ28

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坂本さんが私を迎えに来てくれる。

なんか、嬉しいなぁ。

『遊びにおいで』って言われて嬉しくて

こうして待ってる時間もなんだか楽しい。

疲れてたんも吹っ飛びそうや。



でも、まりが言った

『直接本人に聞いておいで』って話。

お互いに好きって告白したけど

お付き合いしましょうって言ったわけじゃないし

彼氏・彼女の関係なのかすらあやしい。



あんな事があって1人で舞い上がってたけど

実は坂本さんの遊びの一環で

私はたくさんの女の子の中の1人なのかもしれへん。



つまらない事を考えてしまって

さっきまでウキウキしてた気分が落ち込む。

それがほんまやったら、あの人はどういう気持ちで

私と接してたんやろうか。

あかん。また考えすぎの悪いクセが出てきた。

飛行機の離着陸でも見て気を紛らわそう。

そう思ってしばらく飛行機を眺めていたら

ぽんと肩を叩かれた。

はっとして振り返るとそこには

坂本さんが…



………あれ?



「Aさん、ですか?」



坂本さん、顔が変わった?

背格好は坂本さんっぽいけど、なんか違和感。

どこかが変。



「あの、どちら様ですか?」

「僕ですか?坂本です。」



ああ、聞くんじゃなかった…。

ますます頭が混乱する。



行きましょうか、とその人は私の前をぐんぐん歩く。

後ろ姿も歩き方もまるで坂本さん。



なんかおかしい。どこかが違う。

当然のように私の名前を知ってるけど…。

とりあえず、出口まで連れてってもらって

ちょっとでも怪しい素振りを見せたら

ダッシュで逃げて警備員さんに助けてもらおう。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






出口を抜けて駐車場方面へ向かって歩く。

私はいつ何が起こっても良いように


(こう来たらこうして…ああされたら、こう。

そうなったらダッシュで警備員さんに助けを求めて…。)


ブツブツとアタマの中でシミュレーションをしていると

坂本さんのそっくりさんは



「ちょっとすみません。」



スマホを取り出して誰かへ電話をかけた。



「あ、合流できたよ。顔、出せる?」



そう言うと、遠くに何かを見つけたみたいで

大きく手を振った。









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作者名:おか(´・ω・`) | 作成日時:2021年9月1日 1時

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