22話目のお話 ページ22
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ーーー約束の日
坂本は梅野との待ち合わせ場所にいた
そこへ少し遅れて梅野が到着する
「勇人さん」
「おお、梅ちゃんおつかれ
今日はありがとうな」
2人は他愛のない会話をしながら店のそばまで来ると
店の前に1人の女性が立っているのが見えた
「すいません通ります」
坂本がそう言って女性の前を通過して店に入ろうとした時
梅野が何かに気づき、突然驚いたような声を上げた
「え？！Aちゃん？！」
その名前を聞いて坂本は振り返る
するとそこに立っていた女性は
先日のバーベキューの時とは全く印象の違う
Aだった
ふんわりとしたAラインのシャツワンピース
白の華奢なストラップつきサンダル
小さめのショルダータイプのバッグ
いつもは後ろで１つに束ねている髪も
ゆるく巻いて下ろしていた
「こっ、こんばんは…」
挨拶をしてAは下を向いてしまったが
その顔は真っ赤になっていた
「Aちゃんどげんしたと？！
バリ可愛かね！勇人さん！」
梅野は満面の笑顔でAの顔を覗き込み
坂本に同意を求める
先日とのあまりの変わりように驚いた坂本も
思わず左手で自分の口を塞いだ
「あはは！Aちゃんが可愛すぎて
勇人さん言葉が出んみたいよ」
「う、梅野さん！もういいですよ！」
Aは持っていたバッグで笑っていた梅野の肩を叩いた
「イタタ…ごめんごめん！
ところでAちゃんもこの店に？
誰かと待ち合わせ？」
「あー、悪い
俺が梅ちゃんに内緒で呼んだんや」
坂本がやっと口を開き、その言葉に驚く梅野
「え、俺に内緒って何でまた…」
「こないだのこと、ちゃんと梅ちゃんに
礼言うてないやろ思って」
坂本はチラ、と横目でAの方を見ると
Aは『あっ…』と言う顔をした
ニッと笑った坂本はとりあえず中に入ろか、と2人に声をかけ
3人は店内へ入っていった
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作者名：おか(´･ω･`) | 作成日時：2021年7月4日 19時
