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Sakamoto's turn ページ11

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球児さん家のバーベキューに行くぞって亀さんに急に誘われた

まぁ毎度のことやから特に気にもしてなかったけど

別に予定もなかったし暇してたし


オフに他のメンツに会うのはあんま好きやない

たまにそーいう場の空気に混じっとかな

付き合い悪いやなんやって言われるんもイヤやし



Aちゃん、やったか?

前はちょっと挨拶しただけで喋りもせんかったし

あんま知らんけど就職祝いがどーのこーの…らしい



俺自身 彼女にちょっと興味があったんやろな

大学卒業して、昔からの夢やった介護士になる

叶って良かったやんか

嬉しい気持ちは俺もわかる

俺も昔そうやったから





「あー…ごめん梅ちゃん、悪ノリしてもた」


「勇人さん、女の子無理させたらいかんめぇ
 今日Aちゃん俺らのこと気にかけて
 ずーっと動き回っとったっちゃ
 何べんも座りんしゃいゆーたけど」


梅野が気を失った彼女を抱えたまま俺に話しかけてきた


「ちょ、あのな梅ちゃん、勘違いせんといてよ?
 俺は一切無理強いはしてないし、逆に気ぃつこて
 メシやらなんやら食えって勧めてたんやで?」


これは紛れもない事実

まぁ、多少呑めとは言ったけども…


すると梅野がため息をついて俺を見た


「ちょっと見損ないました
 もっとわかる人か思っとったけん」


…今なんて言うた?見損なった?


カッとなった俺は梅野の胸ぐらを掴んで拳を振り上げる

その瞬間、俺ら2人の間に涼介、秋山が割って入った


「勇人さんストップ」

「梅、もうエエぞ」


怒りのやり場を失った俺は

後ろから羽交い締めにしてきた哲人の頭を思い切りどついた


「なんで俺?!」


ちょっとスッキリした




言いたいことだけ言うてさっさと部屋に入る梅野

後ろ姿が余計にムカついた



「…クソが…」



せやからこーいう場が嫌いやねん

女がおることで男どもは変に下心出すし

女どもは大して可愛くもないのに男の品定めをしくさる



あかん、空気が悪すぎる



俺は球児さんに帰ることを伝えた


「せっかくやのにすみませんでした
 今日は帰ります」


「あ〜…そうか、わかった
 俺から梅に言うとくよ
 あいつも今日まあまあ呑んでたからな
 坂本くんさえ良ければまた来てくれな?」



うす、と頭を下げて藤川家の門を出た

この時期の夜はまだまだ冷える

俺は少し酔った頭を冷やすため

駅までの道を歩くことにした






ん?亀さん?


知らんわ!あんなおっさん!!








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作者名:おか(´・ω・`) | 作成日時:2021年7月4日 19時

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