闇に生きるピクミンの話。〜withオリマー〜

不思議な岩〜その反対側 ページ17

オリマーは、1つの岩を凝視していた。
奇怪な姿をした、“生物”を。

その岩には、目と口があった。
岩の前面、右上と左上に両目が、下全てを口が覆うような大きさだ。

そして、手足もあった。
“顔”の両横に1つずつ手が、口の真下に両足がある。
どれもが太くて短い。

さらに、岩の近くから、何かが滴る音がするのだ。
しかしどれだけ岩の顔を観察しても、音の発生源は見つからない。

「……まさか？」
そう言って岩の裏を見たオリマー。
自分もそれに倣う。

「やっぱりか……」
失望に、彼の口からため息が漏れた。

岩の裏には、物体があった。
赤黒い色をしたそれが、音の発生源に違いない。

岩の顔の反対側にも、また顔があった。
岩の凸凹に埋まるようにして、小さな目が2つ。
その下にある口は、管のようなものを咥えている。
これらが、本物の目と口だろう。

「こ、これは……！」
管と物体を見て、オリマーが目を見開いた。

「何故、“密集組”が爆発に巻き込まれたんだ！？
私が指示しなければ、触りに行かないのに！」
その言葉に、自分も驚いた。
オリマーは、“密集組”のことを知っていた！

観察〜攻撃1〜閃き→←洞窟へ〜躊躇〜地震？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す