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結局その日はすぐに日が暮れた。
海鳥が鳴いている。Aや子供たちもそれぞれの家庭へと帰っていった。

次の日も、彼女は一人で海辺へと足を運んだ。
彼女は、一人の時間も好きだった。

「アズール」

彼女は先程からずっと声を出していなかったため、不自然に小さい声でそう呟いた。
誰にも聞かれない無いよね、と足音が近づいてきていないか耳を澄ませたが、その心配はないようだった。

(もう一度彼に会いたいな)

不思議な気持ちだった。
彼は不思議とAの心を惹かれさせていた。

妙に落ち着いたような、悟ったような雰囲気があるのに、
アズールは幼さも兼ね揃えていた。

別に、彼がもう一度来るかなんて、
それに今日私に会いに来るかなんて、
わかったことじゃないのに。

期待してしまう自分が少し彼女は嫌になった。

いつもは大して気にもしない波の音がやけに大きく聞こえた。
しかしそれは周りが静かだからでも、彼女の気の所為でもないのだった。

明らかに大きく水の音が響いている。
大型の人魚が迫り来る音だった。アズールだ。

「Aさん」

「アズール?」

アズールの落ち着いた声が聞こえた。
Aは声色を少しあげて彼の名前を呼んだ。

「良かった、ここにいたんですね」

「探してくれていたの?」

「ええ、まあ……。
あの、今日はお時間が空いていますか?」

彼は子供なのにも関わらず、まるで名刺を差し出して先方に自己紹介をするサラリーマンのような喋り方をしていて、

彼女はそれが少し好きだった。

「空いてるよ。……ねえ、アズールって子供だよね?」

「子供ですよ、まだまだ」

アズールは呆気に取られたような顔をした。
そしてそうすぐに答えた。

「年齢的にも?」

彼女はアズールの「まだまだ」という言葉が少し引っかかった。
まだまだ自分は未熟で、大人には達していない。

そんなニュアンスが感じ取られそうで、微笑んで聞いた。

「子供ですよ」

アズールは少しだけ素っ気なく喋っていた。
彼女は昨日はアズールのことを「あなた」とばかり呼んでいた。

なのにも関わらず、今日は最初から「アズール」と名前で読んでいたのだ。
それが彼には小っ恥ずかしいことだった。

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- リクエストありがとうございます!詳しく書いてくださったのでわかりやすいですね!書くのが遅いので順々になりますが必ず書きます! (2022年5月19日 18時) (レス) id: 8a6bf88ba9 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - リクで鬼滅の刃で夢主が妓夫太郎を養子にして夢主が妓夫太郎に付けた名前は飛鳥 妓夫太郎は夢主に依存して夢主は妓夫太郎を溺愛してる (2022年5月11日 18時) (レス) @page1 id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
- リクエストありがとうございます!承りました〜今書いているのが終わったら取り掛かりますね! (2022年3月18日 17時) (レス) id: 8a6bf88ba9 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - リクエストでアズールで甘で書いて下さい! (2022年3月17日 17時) (レス) id: 7ca7b99cb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年2月2日 22時

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