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イデアははやる胸を抑えて、久方ぶりに鏡の前に立った。
血が通っていないかのように肌は青白く、目の下には濃いクマができていた。
青くゆらゆらと発光する髪の毛がその顔の不気味さを増していて、一度だけイデアは目を瞑った。
青色のリップもよれて口元に薄く広がっている。
冷たい水を顔に勢いよくかけると、イデアは心臓が止まりそうだった。柔らかなタオルで顔を拭くと、イデアはもう一度鏡を凝視した。
さっき飛んだ水が鏡に付着いている。
自惚れている気はなかったが、暴飲暴食お菓子三昧徹夜続きの生活を送っているにしては、肌はあまりにも綺麗すぎた。
思春期と言えばニキビやら毛穴詰まりやらが気になる時期だが、幸いイデアにはそんな悩みはなかった。
洗顔でよれたリップも落ちた。
イデアは普段なら手間だとしないのにリップを綺麗に塗り直す。
自分磨きなんてことを自分がする日が来るなどイデアは夢にも思わなかった。
クマは後からじっくりと治すとして、次は身なりを整えなければいけない。
身の丈に合わない服を衝動買いしてしまわないように、イデアは慎重にネットショッピングをした。自分の身長にあうものを外に出ずに変えるのが便利だった。
イデアは長身なのに細身だったため、店頭で売られている服を着るとどうにも服に着られている感じが出ることが多々あったが、
ネットは客層が全世界に向けているからなのか多種多様でイデアにとっては心地よかった。
とりあえずデザインや使い心地が気に入ったものはカートにいれた。
少しかかるお金は増えるものの、お急ぎ便を利用した。
これで彼女とのデートの日までには間に合う。
そう思った瞬間、「デート」などという言葉が自分の頭に浮かんだことが恥ずかしくてイデアは頭を抱えた。
言葉だけでこんなに照れていては、身なりだけ整えたとしても意味が無いのではないか。
当日になるまで毎夜イデアは百面相していた。
当日の朝の緊張はそれはそれは大変なもので、イデアは普段かかない汗をふんだんにかいた。
推しに会う直前のような緊張感。
自己嫌悪と希望を見出す行為を交互にすることで、彼の心は彼女にあっていない時ですらかき乱されていた。
服にゴミが付着していないか、ヨレはないか。
普段なら気にすることすら面倒くさいし馬鹿げたことだとすら思うのに、イデアは潔癖症の５倍は気にする勢いで鏡を見ていた。
ああもう今すぐ帰りたい、不意にそんな言葉が口から出そうになっったが、すぐに噤んだ。
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港 - リクエストありがとうございます！詳しく書いてくださったのでわかりやすいですね！書くのが遅いので順々になりますが必ず書きます！ (2022年5月19日 18時) (
レス) id: 8a6bf88ba9 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - リクで鬼滅の刃で夢主が妓夫太郎を養子にして夢主が妓夫太郎に付けた名前は飛鳥 妓夫太郎は夢主に依存して夢主は妓夫太郎を溺愛してる (2022年5月11日 18時) (レス) @page1 id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
港 - リクエストありがとうございます！承りました〜今書いているのが終わったら取り掛かりますね！ (2022年3月18日 17時) (レス) id: 8a6bf88ba9 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - リクエストでアズールで甘で書いて下さい！ (2022年3月17日 17時) (レス) id: 7ca7b99cb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：港 | 作成日時：2022年2月2日 22時
