欲しい ページ3
｢お前、この勾玉が欲しいのか？｣
｢...怒らないの？｣
獪岳が急に変な事を言うものだから、私も変な返しをしてしまった。
怒ってないの？
｢なんで怒るんだよ...体力の無駄だ。
んな事よりこれ、欲しいのかよ｣
獪岳は自身の首の紐を人差し指で引っ張って勾玉を揺らす。
欲しいって言ったら、どうするのだろう。
くれるのかな。
あげねぇよって揶揄われて終わりかな。
でも、
｢いらない...。｣
獪岳のだから。私のじゃないもの。
｢勾玉より、獪岳が欲しいもん｣
｢......｣
ぱっと紐から手を離して、なんだコイツって目で私を見る。
その後部屋を見渡して、獪岳は口を開いた。
｢.........お前、机の饅頭食っただろ｣
｢うん...。獪岳は食べないって思ったから、食べちゃった...｣
いけなかったかな。いつも獪岳は夕餉の後は何も食べないのを知ってたから、食べちゃったんだけど。
...確かに、何も言わずに人のものを食べたのは良くなかったかも。
｢勝手に食べてごめんなさい...｣
もしかしたら今日は、食べたい気分だったのかもしれない。
｢いや、別にいいけどよ...
持ってきた人が酒入りだって言ってたから、たべなかったんだ｣
酒を摂っていい歳じゃないからなって呟く獪岳。
「んふ、そういうの気にするの？」
嗚呼そっか。だからこんなに頭がくらくらするんだ。
お酒の席にいた事はあっても飲んだことが無かったからわかんなかった。
これがお酒かぁ
｢まぁ食っちまったんならしょうがねぇ。
部屋連れていってやるからもう寝ろ｣
迷惑かけちゃったなぁ
｢ありがとう...｣
やっぱりお酒ってきらい......
Aを布団に寝かせた後、獪岳は自分の部屋に戻る。
何だったんだ、Aのヤツ...
あんな饅頭を寄越した藤の家の人間もどうかしている。だが家を貸してもらっている身なので文句は言わない方が良い。
獪岳は部屋に入り、障子をしっかり閉めてから息を深く吐いた。
ーーー
※この頃の日本では二十歳未満の子供の飲酒も儀礼として普通に行われていました。
話と矛盾が生じてしまい、申し訳ありません。
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瑠璃(プロフ) - 零華さん» そうなんです...彼には沢山知識つけてもらいたい...似合うしカッコイイと思うんです...！！ (2020年4月7日 19時) (
レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - 瑠璃さん» 確かに！！そんでもって外国の本とか、生物の本とか、そういう豆知識見たいのをどや顔で言う獪岳くんも見てみたいかも！！<答え>なにしても獪岳は、かっこいい。 (2020年3月28日 14時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 零華さん» 獪岳には色んな本を読んで貰いたいです... (2020年3月20日 20時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - まさかの百人一首？！獪岳は、本当に何してもかっこいい///。ちなみに、私は「君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな」が一番好きです！！。あと「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」とかも好きです！。(*^^*) (2020年3月16日 13時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
胡麻(プロフ) - 希乃夏さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年3月16日 13時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばりぼり | 作成日時：2020年3月12日 22時
