獪岳と同期の子の話

炭治郎は動じない ページ31

善逸目線です
ーーーーーー

｢ここだな、Aさんのいる部屋は｣

｢うん...大丈夫かな、Aさん｣


昨日はとても取り乱していたから、心配だ。

部屋の入口に立って、炭治郎が中にいるAさんに声を掛ける。


｢Aさん、おはようございます。
朝食を持ってきました。｣


シン........
返事が返ってこない。



｢あれ、おかしいな...。
Aさんすみません、開けますね｣



ガラッと障子の戸を開けると、部屋の中央にあるベッドに目がいった。



...え、なんで？



｢あ？............なんか用か｣



なんで、獪岳がいるの？

なんで、Aさんは獪岳と同じベッドで寝てんの？


...なんで？
おかしくね？



叫ぶことも忘れ、ポカンとしていると炭治郎が獪岳に話しかけた。



｢お二人に朝食を持ってきました。
それと、お届け物も。｣



｢...悪いが朝飯はいらない
コイツ、いま寝たとこなんだ｣



Aさんの頭を撫でながら返事をする獪岳。
...いや、誰？俺の知ってる獪岳じゃない



｢わかりました！
ですがこれはお渡ししておきますね。｣



ねぇなんで炭治郎は普通に話進めてんの？
気になんないの？ねぇ！



炭治郎は獪岳に、切り裂かれた様な跡のあるボロボロの包みを渡す。


｢.........あぁ、悪いな｣


｢いえ。
それでは、俺たちはこれで失礼します。
行くぞ善逸｣


｢え、あ...うん.........｣



お大事に、と言って炭治郎はパタンと戸を閉めた。

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