獪岳と同期の子の話

善逸の回想 ページ14

Aさんが手招きをして俺を呼ぶ。
お話しようって...。はわわわ良い匂いがするよぉ。





Aさんと初めて会ったのは、俺が獪岳の悪口を言ってた奴らを殴った時だった。

アイツらがどこかへ消えた時、風みたいに現れたんだ。ニコニコ笑いながら。




｢ねぇ君、大丈夫？先輩を殴りつけて...｣


｢エ！みみみ見てたんですか！？
でも俺は悪くないです。アイツらが人の努力も知らずに勝手な事言うから...って、こんなの言い訳にしかならないよね！？
ヒェｯ俺どうしよ...｣



一人で焦ってると、Aさんは優しく俺にこう言った。




｢安心して。言いふらしたりしないよ。
...我妻くん、だよね？お友達が呼んでたよ｣


｢え、ありがとうございます...｣


それだけ言うと、どこかへ消えてしまった。



その後俺は部屋に戻ろうとして屋敷の廊下を歩いてたら、Aさんが他の隊士と話してるのが聞こえた。


...俺が殴った隊士たちだった。



｢ったくなんだよあの黄色頭。本当の事言っただけだろ...｣

｢あまり喋らないで。薬が付けにくいです｣

｢Aもそう思うだろ？てかお前、なんでなんなヤツと一緒に行動してるんだよ。基本の型ができないあんな......イﾞデェ！｣

｢喋らないでと言ったのに喋るからでしょう！！
次はもっと痛くしますよ｣



廊下越しに聞いてたから、詳しい情景は分からなかったけど、あの隊士たちが獪岳を馬鹿にする度、Aさんからは嵐の様な凄く怒ってる音がした。



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今回善逸が殴りつけた隊士たちは
原作に出てきた二人の隊士とは別個体だと考えてください。お願い致します

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