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獪岳は胃が痛い ページ24

獪岳は深いため息を吐きながら下を向いた。

片手を額に当て、もう片方の手の平は膝に当てている。



「はーー...............。まだ寝ぼけてんのか?」


ちらりと額に当てた手はそのままに、腕の隙間から睨むように私を見る獪岳。

疑われている...


「どうせそれ、お前が前に会った元炎柱の事だろ?」


そう。私だって最初はそうかと思ったのだ。
しかし、決定的に槇寿郎さんと幽霊には違うところがあった。



「槇寿郎さんではないって....。
だってその幽霊、背丈が周りの人より低かったんだよ?幽霊って足がないからその分背も低くなるんだと思う」

「......お前最近バカになったな。読書でもした方がいいぞ」



やはり獪岳は信じてくれないようだ。
しかし私とて嘘で言っている訳では無い。引き下がる訳には行かないのだ。


それに夢で怖い思いもしている身からすれば、煉獄さまの幽霊に現実でも会うなんて御免だ。


どうしたら獪岳に分かってもらえるか考えていると、横から「あの...」と控えめな声がした。


子供の声のように聞こえたが、ちょっと今は他を当たって欲しい。ごめんね...私たち今真剣に悩んでる所なの。


「お話中にすみません、鬼殺隊の方......ですよね」

「「!」」


バッと勢いよく声のした方を向く。



「うそ.........」


獪岳と私の前に、煉獄さまが立っていた。











目の前に炎柱によく似た顔の子供が立っていた。
その子供を見るとAはたちまち獪岳に抱きついて喚き始めた。


「いやいや嫌よ、私いきたくない!いくなら獪岳も一緒に連れて「あ、あの...」ひゃっ!...やめて声なんて聞きたくない!」


Aが『声を聞きたくない』と言うと子供はきゅっと口を噤み、元から八の字の眉を更に下げて悲しそうに目線を下に落とした。


獪岳は子供の顔を見て、有るか無いかもわからぬ良心が痛んだ。

子供は傷つきやすい。

初対面の人間に急に拒絶されれば誰だって心が痛むに決まっている。獪岳は子供が好きな訳では無いが、それは理解しているつもりだった。


AもAで夢の中の出来事がよっぽど怖かったらしい。震えながら獪岳の腕と脇腹の間に頭を突っ込んでいる。


胃が痛くなるのを感じながら獪岳は子供に話しかけた。


「なにか用か」

「ええと............」


子供はAの様子を伺いながら、小さな声で話し始めた。

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Ms3(プロフ) - 間違えて前作にコメントを送ってしまいました。すみません。この話ほんと大好きです!更新ずっと待ってます! (2022年2月5日 13時) (レス) @page32 id: 97ad62886e (このIDを非表示/違反報告)
どまたん - 面白いです!頑張ってください (2020年11月15日 19時) (レス) id: 4fadde88bd (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 希乃夏さん» ありがとうございます!嬉しい...。更新頑張ります!! (2020年4月9日 17時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
希乃夏(プロフ) - 怖い話大好き人間なので、続きが気になります!更新頑張って下さい! (2020年4月9日 2時) (レス) id: 65dd38510e (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 春雷さん» ありがとうございます!更新できてなくて申し訳ないです...。頑張ります!番外編いいですね ...お話考えてみます! (2020年4月7日 14時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばりぼり | 作成日時:2020年3月18日 18時

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