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じゅうよん ページ14
朝光が私の手を引く。
今度は立ち止まることなく、その冷たい手に引かれるまま足を進める。
少しクセのある黒髪が目線の少し上で揺れていた。
それを追いかけて、静かな廊下に2人分の足音を立てた。
一体何をしているんだろうと思った。
死のうとしていたはずなのに、なんでこんなことになったんだろう。
頭ではそう思いながらも足は止めなかった。
なんでなのかはまだ自分でも分からない。
本当ならもう死んでいる筈の私のほんのちょっとのおまけの人生が、少しずつ過ぎていく。
『ねえ、どこにいくの』
目の前のベージュのカーディガンに向かって声をかけると、その答えは間を置かずに帰ってきた。
朝光が、楽しそうに笑いながら振り返る。
「海に行くんだ」
って
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作者名：Moon39 | 作成日時：2023年1月4日 1時
