Secret paradise (ページ13)

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じゅうさんページ13

「幽霊って、なんやねんそれ。そういえばさっきもそれっぽい事言ってたな」

『だってこんなに暑いのに、カーディガンまで着て汗ひとつ流してないし、手だって、すごく冷たいし...』

もごもご口の中で呟くと、朝光はゆっくりと息を吐き、
笑顔は残したままで私を見た。

「まあなあ、確かにおかしいだろうけど」

「でも、一応生きてるから安心しろ。」

『そうだよね。ごめん、変なこと言って』

「別にいいけど。でも、幽霊だなんて言われたのは初めてだ」

また声を上げて笑う朝光に、恥ずかしくなって目を伏せて

代わりに繋がった手のひら同士を眺めた。

朝光の手のひらは私より大きいけれど、少し日に焼けた程度の

私の肌よりずっと白くて、それから驚くほど冷たい。

表面だけじゃなく、中の方まで温度がまるでないみたいに冷え切っている。

朝光は、真夏なのに分厚いカーディガンを羽織って、
それでも涼しげな表情をしてる。

冷たい手も、肌の白さも、それから同じ学年なのに私が

朝光のことを知らないことも＿＿＿

色々と普通じゃないのは明らかだった。

そこに何か理由があるはずで、それが気にならないといえば嘘になってしまうけれど

でも聞く必要はないと思っている。

朝光が私に何も聞かないなら私も朝光を知らなくていい。

朝光が何も言わないうちは。

....どうせすぐ、終わるつながりだ

「ほら、行こう」