38話 ページ38
「…ん、帰ってきたか、主様」
『おはようボスキ』
「おう、おはよう主様。…それで、俺が寝ているすきにどこに行ってたんだ?」
『嫌な言い方しないでよ。散歩してただけ』
「ふーん、散歩か」
『…だってボスキ起きてこないから』
「クク…それは悪かった、寂しい思いさせちまってたか?」
『ッ!?べっつにそんなこと…もういいから、ミケにご飯あげて』
「主様は何か食べるか」
『朝ごはんまだだから貰おうかな、ここで食べたい』
「ならロノに用意させる。…A」
『ッ…急に名前を呼ば…ッ!?』
「…ははっ…顔がこんなに赤くなるなんて、薔薇みたいにキレイだな」
『いっいっいい!!今っ!?』
「朝の挨拶しただけだろ?」
『キ、キスッじゃん!!』
「あぁ、そうだな。…他の執事には内緒だからな」
『…言えるわけないでしょ』
「それもそうだな」
なんておかしく笑いながら朝ごはんを持ってくる、と外に出ていくボスキ
ほんとにズルい男だよボスキ…
『…』
キス…初めてのはずなのになんかそんな感じしなかった
前にもあったような気がする
…いやいや私今まで恋人出来たことないんだよ、それなのに何で
椅子に座りながらうーん…と悩んでいるとドアから小さく叩く音が聞こえた。このノックはムーだ
『入っていいよ』
「主様!おはようございます!」
『おはよう、ムーはご飯食べた?』
「はい!ロノさんの料理今日もとっても美味しかったんですよ〜!!あっ今主様の朝ご飯を作ってくれてるんですけどすごく気合い入ってて!」
とても楽しそうに私の膝に乗りながら色々話してくれる
ホントにムーはいい子で可愛いな…子どもと接してるみたい
私に子どもが出来たらこんな感じになるのかな
… …
「それでっ!…あっ主様!?顔がとても赤いです!!?」
『ごっごめん…これはなんでもない』
「熱ですか!?大変です!!すぐに誰か呼ばないと!!」
『待ってムー!!これほんとに違うから!!』
_______
38人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃか | 作成日時:2022年11月23日 20時