検索窓
今日:16 hit、昨日:11 hit、合計:6,499 hit

32話 ページ32

『さっぱりした…』


「こちらどうぞ、主様」


『ありがとうフェネス。…あっそれと首元隠せるものフルーレから貰ってきてもらってもいい?スカーフみたいなの』


「…」


『フェネス?…っちょっ何!?』



すごく暗い顔をしたと思いきや私に近付きソッと跡がついてる首に触れた



「……ッ!!?もっ申し訳ありません俺みたいなものが主様に気安く触れてしまうなど!!」


『いっいいけど…どうしたの』


「い、いえ…あの、本当に大丈夫なのですか…?」


『大丈夫だよ』


「…」


『もう本当に大丈夫。…もうしないって、決めたのに、本当にごめんね』


「主様が謝る必要ありません。…本当に辛くなった時は誰でもいいので言ってください。…本音を言えば…俺に言ってくれると、嬉しいですが」


『ふふ…うん、ありがとう。じゃあ部屋に戻るね』


「はい」





_____________________











____________




『ボスキ』


「…おう」


『あ…ごめん、寝てた?』


「悪ぃ、ついウトウトして」


『寝ててもいいのに』


「首、いいなそれ」


『フルーレにお願いしたの。…こんなのずっと見せる訳にはいかないし』


「…もうあんなことするほど溜め込むなよ」


『…ほんとにごめんなさい』


「謝って欲しくて言ったわけじゃねぇよ。…なぁ主様」


『ん?』


「前の返事、いらないって言ったが貰ってもいいか」


『えっ?』


「…死んじまった主様を見た時本当に心の奥底から後悔したんだ、もっと色んなことをすれば良かった…恋人らしいことも、すればよかったって。…主様はどうだ?」


『……恋人、らしい…か……し、…て、みたい…かも…』


「ククッ…悪ぃな、長く生きてるせいか耳が遠くなったか。もう一度言って貰えるか?」


『ーッ!!聞こえてるくせに、言わない』


「本当に、俺の主様は可愛いな」


『やっやめてそういうこと言うの』


「顔赤くして。…その顔は俺だけに見せてくれよ」


『ッ〜〜もうほんっとやめてってば!!』




頬に優しくソッと触れてくる



そんなことをされればおわかりでしょう

熱くなかった耳が火照ったのかすごく熱くなる



ボスキはさらに恥ずかしくなってるところの私の様子を見て楽しそうに笑う


…こんな笑顔、なかなか見れない。ほんとズルいよ








___

33話→←31話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
38人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しゃか | 作成日時:2022年11月23日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。