17話 ページ17
『…あ…持ってこれた』
とりあえず誰のか聞いてみないと
…でも
「主様、帰ってきてたのか」
『あ…う、うん』
「ちょうどよかった、今ベリアンさんが紅茶を淹れる準備をしててな」
『…』
「主様?」
『い、いや……あの、これ誰のか知らない?』
「ん?なんだこれ…指輪、か?」
『自分の世界に帰った時に何か握ってて…私こういうの持ってないから誰かのかなって』
「俺のじゃねえな…つけてるやつも見たことないが一応聞いてみる」
『お願い。…ミルクティー欲しい』
「わかった、用意させよう」
…いつも通りだ、もしかして何も聞いてないのかな
ムーなら全部話してると思ったのに
なんて思ってると廊下からすごい音がして段々とこちらに近づいてる
なんだろう…と思っていると私の部屋の前で音が止まり何度もノックをされる
『はっはい?』
「あっるじさまー!!!」
元気よく入ってきたのはラムリだ
『らっラムリ!?どうしたの…?』
「心配してたんですよ!!大丈夫ですか?気が落ち込んでるって聞いて…」
『…大丈夫だよ』
「僕の主様は主様しかいませんからね!!」
『…ん、ありがとう』
よしよし、と軽く頭を撫でるとラムリはとても嬉しそうに笑い撫でる手に擦り寄ってくる
その姿がなんだか猫みたいで撫でる手が止まらない
「へへへっ、主様に撫でられるのすごく好きです!」
『ほんとに?よかった』
ボ「ゴホンッ!!!…ラムリ、いつまでそこにいるつもりだ」
ラ「ちぇー…もう帰ってきた。…じゃまたね主様!!」
「たく…主様、あんなことする必要ねえよ」
『私がやりたかっただけ』
「…ん」
『ありがとう』
「…」
『…?なに?』
「俺には無いのか」
『え?』
「ラムリにはやってただろ」
『…ありがとうボスキ』
手を伸ばすとボスキはわかったのか少し屈んでくれたので頭を撫でる
…撫でられたかったのかな
すごく嬉しそう
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作者名:しゃか | 作成日時:2022年11月23日 20時