奇跡 .夢野幻太郎.

第12話 ページ12

「げんたろ〜!もう少しで退院なんだってね!!」


「よかったな､これでまた仕事できるじゃねーか」


「ええ､そうですね」


「…なんか珍しく元気ないな｡なんかあったか?」


「そんなことはないですよ｡…それよりAさんの所に行きたいのですが2人はどうします」


「はいはーい!!もちろん僕も行きたい!!」


「2人が行くってんなら俺も行く」


「では行きましょうか」








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Aの病室に行きノックをして中へとはいる



『幻太郎さん!!…と､誰かいるんですか…??』


「やっほー!!ひっさしぶり〜Aちゃんっ!!」


「来たぜ〜久しぶりだなA」


『乱数さんに帝統さんですか?お久しぶりですね』


「元気だった??」


『ふふ…はい､元気が有り余ってる困ってるくらいですよ』


「それは良かったです｡Aさん､今日はお菓子を持ってきました｡これどうぞ」


『なんですか?』


「売店にあったものですがとても美味しそうなクッキーがあったので」


『クッキーですか…!ありがとうございます!!』


「喜んでもらえてよかった」


「ねぇねぇっAちゃんはいつ退院出来そうなの?」


『私にもまだ…足もなんですが目も一緒に診てもらっているので』


「ふーん､その目って治るんだっけか」


『絶対治らないって訳では無いそうですよ｡…まぁ治る確率はすごく低いと言われましたけど』


「大丈夫だよ!!Aちゃんの目は絶対治る!!ねっ幻太郎!!帝統!!」


「乱数の言う通りですね」


『…ふふっ…はははっ､ありがとうございます｡なんだかもっと元気出た気がします』


「有り余っているのにまたさらに元気が出たら大変ですね､帝統に分けてあげてはどうでしょう」


『帝統さんに?元気ないんですか?そんな感じはしませんけど…』


「ええ…昨日競馬で負けてしまったようで」


「なっ!?!?!!なんで知ってんだよその事!!!」


「あれ､嘘だったんですが本当なんですね」


「はぁっ!?」


「じゃあさっき貸したお金返してもらいましょうか､まぁ嘘だとは分かっていましたがさっきお金を落として無いと小生に言い貰っていましたよね」


「ぐっ…頼む!!ぜっったい返すから!!」


「はははっ!帝統ってばほんとひっかかりやすいね〜」


『ふふっ…ほんと面白いですね』


「はぁ…全く」





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