無表情〈降谷零/安室透〉

ろく ページ6

「安室透も､呼ばない?」


『…私が､警察を許したとでも思っているんですか｡許すわけないでしょう｡私は二度と貴方に近づきません｡ですので貴方も私に近づかないでください』






そう言い残し降谷零を置いて来た道を戻る




只今時刻は12時58分


出勤時間は13時






あの金髪野郎のせいで遅刻した









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今日は遅刻をして店長に迷惑をかけしまった
まぁ店長は大丈夫だからと笑顔で許してくれたけど






そして今､クレーマーの対応に困っている
レジが混んできたので2番レジに入るとなんとこのスーパーの中で有名なクレーマーおばさんがいた



「ちょっと聞いてるの!?この野菜傷んでたのよ!!」



今は後ろにお客さんはいない｡そして店長もいない
さぁどうする私




『…申し訳ありませんでした｡すぐ新しいのと交換を』


「だからそれしか言えないわけ!?私はこれを新しいのにしてタダにしろつってんの!!お金返してよ!!」



そう､先程からこのやりとりの繰り返し
この野菜は私のレジでやったものではない


私はすぐに気づいて新しいのに交換させる
というか今日､今初めてクレーマーばば…おばさんと会ったのだから





それなのにこの人は私が悪いみたいに言う



『…申し訳ありません｡ではお代は結構ですので､今新しいのを』


「それだけじゃ足りないわね…土下座しなさい」



は?ババァいい加減にしろよ




私はずっと無表情なのでお客さんに話しかけられることは無かった､気味が悪いから

なのでレジ以外で声は出さない


そのせいで弱く見られたのか最近はこのオバサンによくクレームを言われる




『土下座は…すいません』


「いいからしなさい!!お客さんは神様なのよ!?」



てめぇは神じゃねぇよ
今すぐ紙となってクレーマーババァって落書きしてやろーか??





『ですから…土下座は』


「なにかお困りですか?」



突然声が聞こえる


その声の主は今日二度と近づくなと言った相手だ




「…あらッ…」


もうなによっ!!みたいな感じでオバサンは振り向くとあの降谷零はニコリと笑い"どうかしましたか?"と言った

その瞬間オバサンは乙女のように頬を赤く染める




「お野菜が…悪くなっていたんですね｡それなら新しいのに交換したら良いのではないですか?」


「そ､そうね…新しいのにお願いできるかしら?」


『……かしこまりました』






腹が立つ








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