第7話 ページ8
「──の──あの──大丈──の──」
誰かに揺さぶられ、私は目を覚ました。
目の前には何処かで見たような少女が立っていて、私を必死に介抱してくれていた。
「……う……」
「あ! ……大丈夫ですか?」
◇
「へぇ……そうなんだ」
簡単な自己紹介を済ませ、この場所について少し聞く。
話を聞く限りは、此処はゲルテナの作品(?)たちが動き回る、絵の中に描かれた美術館で、私は此処で一人で倒れていたらしい。 そして彼女も、たった一人で此処まで進んで来たらしかった。それも、たったの九つの少女がである。
「凄いんだな、君」
「いえ……」
彼女は控えめに笑った。
私は体を起こす。 「息吹」と名付けられた大きな絵画が私の事を見下ろしていた。
「ううん……体が重いな」
「大丈夫、ですか?」
「うん」
衣服に付いた埃をパンパンと叩き落とす。衣服に触れて気がついたが、私の服は微塵も濡れていなかった。
「うん……? まぁいいや、進もう。 私も今から付いて行くよ。 互いに一人じゃ、不安だろ?」
少女は──イヴは小さく頷いた。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←第6話
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
悪魔(プロフ) - たけのこご飯さん» ありがとうございます! (2016年2月18日 0時) (レス) id: f1c6c4be71 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - 文章の構成とか、ひとつひとつの文がすごくいいと思います!素敵、です!更新、楽しみにしています! (2016年1月18日 20時) (レス) id: fc18aada40 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あくまん x他1人 | 作成日時:2015年10月22日 21時