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プロローグ ページ1

「七つの誕生日おめでとう、アセビ」

優しい声が私を賞賛する。 机の上に溢れる料理は、彼の人が一人で作り上げたものらしい。 「らしい」というのも、私にはその記憶が無いからである。 七つの頃の誕生日。 私は、誰かに祝われたのだろうか。
それにしても、すごい料理だ。

「今日はアセビの誕生日だろう? だから、さ。 お父さんもお母さんも居ないし、たった二人きりの誕生日だけれど。 俺、愛しい君の為に頑張ったんだ」

何回も見た夢なのに、何故か胸がくすぐったくなる。

「だから、どうか。」

しかし、思い出せない。 彼は一体誰なんだったか。

「思い出してよ、俺の事」



カーテンの隙間を縫って差し込んだ光が私を照らす。 眩しさに目を開けると、時計の短針は8を指していた。
私は体を起こし、首を振る。
そうか。 今日は私の誕生日だった。
私は簡素に身支度をし、外へ出る。 誕生日はいつも何処かへ出かける。 それは「一人きり」という状況に目を背けたいからなのか、はたまたただ気分転換がしたいだけなのか。
簡素に食事を済ませ、街をふらふらと歩く。 気付けば短針は10を指し、私ももう退屈していた。
そんな時だった。 巨大な美術展を見つけたのは。

第1話→



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悪魔(プロフ) - たけのこご飯さん» ありがとうございます! (2016年2月18日 0時) (レス) id: f1c6c4be71 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - 文章の構成とか、ひとつひとつの文がすごくいいと思います!素敵、です!更新、楽しみにしています! (2016年1月18日 20時) (レス) id: fc18aada40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あくまん x他1人 | 作成日時:2015年10月22日 21時

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