迎えに 2 ページ37
ｰ陸side
タクシーが停まった。
お金を払い、タクシーを降りる。
その瞬間、荒々しく玄関のドアが開いた。
鬼のような表情をして歩いて来るのはユーリさん。
げ、とアレクくんが声を漏らした。
俺の前に立つと、頭に拳骨が落とされる。
陸「い…っ！」
火花散ったよ、今！
あまりの痛さに頭を抱えていると、怒鳴り声が降って来た。
ユーリ「お前今更何しに来たんや！」
陸「…Aに会いに来ました。」
ユーリ「それをあいつを泣かせたお前が言うんか!?
帰れ！
Aには絶対に会わせん！」
陸「嫌です、帰りません！」
ユーリ「帰れ言うてるやろ！」
陸「Aに会うまで嫌です！」
ユーリ「Aも会いたくないって言うとる！」
陸「それでも！」
俺は至近距離でユーリさんと睨み合った。
陸「それでも、俺はAに会うまで帰りません。」
ユーリ「あいつは…！」
千春「ユーリ？どうしたの？」
また玄関が開いて、今度は千春さんが顔を出した。
俺を見て目を見張る。
千春「陸くんじゃないの。
Aに会いに来たの？」
陸「はい。」
ユーリ「千春、家入っとれ。」
千春「いいじゃないの、Aに会わせてあげれば。」
ユーリ「千春は黙っとれ。」
千春「Aがどうしたいかも聞かないで…、一番大事なのはAがどうしたいかでしょう。」
ユーリ「Aはこいつのせいで泣いてたんやぞ！」
千春「だからって、ユーリが決めるのは違うでしょ。」
ユーリ「…。」
ユーリさんは舌打ちして家の中てに入って行った。
千春「ごめんね、頭固くて。
A、呼んで来ようか？」
陸「いえ…、今日はいいです。」
千春「そう？」
アレク「陸さん、ホテル行きましょう。」
陸「うん。」
千春「ん？アレクも？」
アレク「うん、ホテルに泊まる。
陸さんロシア語喋れないし、俺の分も出してくれるって言うし。」
あっけらかんと言う彼に千春さんが頭を抱える。
アレク「？」
千春「ごめんね陸くん、アレクの分はうちから出すから…。」
陸「いいんです。
着いてきてもらったのは俺だし、そもそもこうなった原因は俺だから。
気にしないでください。」
千春「…ありがとう。
アレク、ホテルどこ？」
それにアレクが答える。
千春さんは頷いて俺たちを促した。
千春「車乗って。
ホテルまで送るわ。」
陸「ありがとうございます。」
俺は礼を口にして車に乗った。
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直実(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。美紀さんも気をつけてくださいね。 (2020年8月31日 19時) (
レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» コメントありがとうございます！気付かなくてすみませんm(__)m千春さんと悠花さんは強い女性として書こうと思ってたんです笑強い女性大好きなんです笑 (2020年8月31日 19時) (レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年8月31日 13時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 泣き足りない！泣き足りないです！しかも千春さんかっこいい！夢主ちゃんもきっと千春さんみたいな素晴らしい女性になるんでしょうね！あぁーやっぱりもっかいもっかい読んで泣いてきます(嬉涙) (2020年7月31日 16時) (レス) id: 3a0286c876 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» お待たせしました！何回でも泣いてきてください！((殴 (2020年7月29日 19時) (レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2020年6月1日 19時
