決断 2 ページ30
ｰアレクside
朝。
俺は鳴り響くチャイムの音で目を覚ました。
重い瞼を開いて時計を見ると時刻は朝の7時。
アレク「こんな朝っぱらから誰だよ…。」
玄関前まで行くと、セイが俺を見上げて小さく鳴いた。
それにもしかして、という思いを抱きながらドアを開ける。
そこにいたのは、俺が予想した人物だった。
陸「…。」
アレク「…何の用。」
寝起きも相まって不機嫌を隠さずに問うと、彼は俺の目を正面から見据えた。
陸「Aがどこにいるか教えて欲しい。」
アレク「…俺、前に言ったはずだけど。
もし会いたいなら、俺が納得するだけの誠意を見せろ、って。
あんた、なんか行動したのかよ？
何もしてねぇだろ。
そんな奴に姉ちゃんの居場所なんか教える訳ねぇだろ。」
陸「分かってる。
…聞いて欲しいことがあるんだ。」
アレク「俺に？」
こくりと頷く陸さん。
俺は溜息を吐いてドアを大きく開けた。
アレク「…入れば。」
陸「…お邪魔します。」
陸さんが靴を脱ぐと、待ってましたとばかりにセイが尻尾を大きく振りながらじゃれつく。
彼をリビングに通して、俺はキッチンでお茶を淹れた。
アレク「…どーぞ。」
陸「ありがとう。
いただきます。」
彼の前に座り、足を組む。
アレク「…で？」
陸「…俺さ、RAMPAGEに入る前に付き合ってた人いるんだよね。」
アレク「はぁ。」
陸「乃亜、って名前なんだけど。
この間、乃亜が家に来たんだ。
まだ俺のこと好きだから、より戻して欲しいって言われて。
断ったんだよ、当たり前だけどさ。
Aと付き合ってたし、…Aのこと好きだったから。」
アレク「…。」
陸「…だけど、乃亜と付き合わないならAに何するか分からないって言われて。」
Aと別れるしか無かった、と言う陸さん。
アレク「はぁ？
そんなんそいつが本当にするか分かんないだろ。」
陸「…乃亜はね、するんだよ。」
陸さんは疲れたような声音で言った。
陸「乃亜、昔から情緒不安定でさ。
オーディション受ける前に別れたんだけど、そのときも自 殺するとか言って、実際に手首を切ったこともあったし。」
アレク「…なんで付き合ったんだよ。」
陸「…なんでなんだろうね。」
アレク「別れるって言ってるけどさ、別れられんの？
それで姉ちゃん傷つけられたらどうすんの？」
陸「…そうなんだよね…。」
…姉ちゃんも、この人のどこがよかったんだか。
俺は溜息を吐いて立ち上がった。
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直実(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。美紀さんも気をつけてくださいね。 (2020年8月31日 19時) (
レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» コメントありがとうございます！気付かなくてすみませんm(__)m千春さんと悠花さんは強い女性として書こうと思ってたんです笑強い女性大好きなんです笑 (2020年8月31日 19時) (レス) id: ee63cfc73e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年8月31日 13時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 泣き足りない！泣き足りないです！しかも千春さんかっこいい！夢主ちゃんもきっと千春さんみたいな素晴らしい女性になるんでしょうね！あぁーやっぱりもっかいもっかい読んで泣いてきます(嬉涙) (2020年7月31日 16時) (レス) id: 3a0286c876 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - すいさん» お待たせしました！何回でも泣いてきてください！((殴 (2020年7月29日 19時) (レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2020年6月1日 19時
