ゴールデンレトリバーとロシアンブルー④ (ページ39)

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酔っ払い、ふたたび 1 ページ39

ｰ陸side

健太「A、健太の隣おいで！」

陸「は！何言ってんの、Aは俺の隣なの！」

樹「2人共ずるいですよ、たまには俺にも譲ってくださいよ。」

陸、健太「却下！」

樹「ちっ。」

陸「えっ、ねぇ今舌打ちした!?」

今日は久し振りのメンバーでのご飯。

そしてそれに伴って起こる(主に俺と健太による)Aの隣争奪戦。

両隣に座ればいいじゃないかと皆は言うが、そうはいかない。

だってAは1人しかいないのだ。

健太と喋っているときは俺に見向きもしてくれない。

かと言って俺とずっと喋ってくれるかと言えば、そんなことはない。

流石はツンデレと言うべきか。

3人で争っていると、瑠唯ののんびりした声がした。

瑠唯「A、俺の隣来ない？」

A「あ、行きます。」

陸、健太、樹「は!?」

目を剥く俺たちを後目に瑠唯の隣へと向かうAとドヤ顔をする瑠唯。

健太「よなみねぇぇぇぇぇ！」

陸「えっ、Aは俺の隣でしょ!?」

A「だって毎回毎回陸さんか健太さんが隣なんですもん。
いい加減飽きました。」

樹「俺の隣には全然来てくれないじゃないですか！」

A「じゃあこっち来ます？」

Aが示したのは瑠唯とは反対側。

樹「行きます。」

即答した樹が俺たち2人を鼻で笑ってAの隣へ行く。

陸「やだやだやだやだやだやだ！
Aは俺の隣なの！
A、俺の彼女だよね!?
なんで他の男の隣座ってんの!?
瑠唯も樹もドヤ顔しやがって！
絶対許さない！」

A「陸さんうるさいです。
さっさと座ってください。」

陸「やだ！」

A「陸さん、お座り！」

陸「俺犬じゃ無いんだけど!?」

A「言うこと聞くだけ犬の方がマシだと思いますけど。」

陸「…はい。」

大人しく翔吾と陣くんの間に座る。

陸「何が悲しくて陣くんなんかの隣に座んなきゃダメなのさ…。」

陣「なんかってなんやねん！」

俺は叫ぶ陣くんを無視してグラスに口を付けた。