ゴールデンレトリバーとロシアンブルー④ (ページ3)

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滋賀 3 ページ3

ｰAside

おじさん「ミナちゃんとアンリくんは元気なんか？」

A「元気ですよ。
昨日まで福井行ってたんです。
あ、翔吾って覚えてます？」

おじさん「ああ、あの…。」

おじさんが言いかけたとき、扉が開いた。

？「おじさん、おばさん、いるー？」

A「…ミナ？」

陸「ミナさん？」

ミナ「あれ、A？陸くんも。」

ミナの後ろから翔吾が顔を出した。

私たちを見て目を見開く。

A、陸「翔吾!?」

翔吾「陸さん、A!?」

おばさん「ミナちゃん、翔吾くん、久し振りやねぇ。
今ちょうど2人の話しとったんよ。」

ミナ「え、ほんま？」

2人が入って来て席に着く。

ミナ「おじさん、麻婆茄子ちょーだい！」

おじさん「はいはい。翔吾くんは？」

翔吾「あ…、俺も同じので。」

おばさんがお茶を運んで来てくれた。

おばさん「ミナちゃん、元気やった？」

ミナ「うん、今翔吾の実家行くところやねん。
ほんでちょっと滋賀にも寄ろうかなーって。」

おばさん「あ、そうなん？」

A「…まさかミナと翔吾が来ると思わんかった。」

翔吾「俺も2人がいると思ってへんかった。」

肩を竦めた翔吾が湯呑みに口をつける。

A「実家帰るん？」

翔吾「うん。
ミナさんのことちゃんと紹介しようと思って。」

A「そっか。
よろしく伝えといて。」

翔吾「分かった。」

そこで唐揚げ定食とぶり大根が運ばれて来た。

A「いただきます。」

陸「いただきます！」

唐揚げは衣がサクサクでお肉がジューシーで、あの頃と何も変わっていない。

A「美味しい！」

ばたばたと足を鳴らす。

陸「ぶり大根めちゃくちゃ美味しいです！」

A「陸さん1口ください！」

陸「はい。
俺ももらっていい？」

A「いいですよ。」

お出汁がしっかりと染みた大根を口に運ぶ。

A「ふわぁ…。」

幸せだ…。

おじさん「Aちゃんはほんまに美味しそうに食べてくれるから作りがいあるわ。」

A「だっておじさんの料理めっちゃ美味しいですもん。」

そう言いながら唐揚げとご飯を頬張る。