お見合い 6 ページ36
ｰミナside
翔吾「ミナさん、待ってっ！ミナさんっ！」
後ろから翔吾が追い掛けて来る。
翔吾「ミナさん…、ミナさんっ！」
やめて。
そんな声で、私を呼ばないで。
翔吾「俺と…、俺と結婚してください！」
ぴたりと足が止まった。
信じられない思いで振り返る。
通行人「…ねぇ、あれってRAMPAGEの…。」
…まずい。
翔吾「ミナさんが好きです。」
ミナ「待って、翔吾。」
翔吾「嫌だ。
気が変わったら言ってって言ったのはミナさんですよね？
…気が変わりました、ミナさんと付き合いたいです。
俺と結婚を前提に付き合ってください。」
ミナ「…何言って、」
翔吾「ミナさんが俺と付き合ってくれるなら、何でもします。」
ミナ「…本当に？」
翔吾「はい。」
ミナ「…じゃあ、今すぐここで私にキスして。」
芸能人の翔吾が、こんな衆人環視の下でキスなんかするはずがない。
しかし──────。
彼は躊躇うことなく私の腰を引き寄せ、唇を重ねた。
ミナ「!?」
驚いて開いた唇の隙間から翔吾の舌が入って来る。
逃げようとしても、翔吾が離してくれない。
強い力で私を抱き竦め、何度も何度も角度を変えてキスをする。
ミナ「しょ、ご…っ。」
翔吾「…嫌や。」
離さないと言うように、翔吾が私を抱き締める。
ミナ「…どこにも行かへんから、離して？」
翔吾「…ほんま？」
ミナ「ええ。」
翔吾「…。」
翔吾が力を緩める。
ミナ「…翔吾、私…。」
翔吾のことが好き、と言おうとしたとき、名前を呼ばれた。
男「ミナさん！」
はっとして顔を上げる。
案の定、そこに立っていたのはホテルに置き去りにしたお見合い相手。
ミナ「…っ。」
思わず翔吾の服を掴むと、彼は私を庇うように私の前に立った。
男「君は…、彼女の妹の幼馴染みだろう？
僕の婚約者から離れてくれないか？」
翔吾「俺は…。」
翔吾が言い淀む。
私は翔吾の前に出た。
男「ミナさん。
起きたら貴女がいないから驚きましたよ。」
ミナ「…ごめんなさい。
私、貴方とは結婚出来ません。」
男の顔が歪んだ。
男「お前…っ！」
怒りのためか、顔を赤く染めた男が翔吾の頬を殴る。
翔吾「っ！」
ミナ「翔吾！」
男「ミナさん、こいつに何を吹き込まれたんですか？
僕と結婚してくださるんですよね？」
ミナ「…いいえ。」
私は男を睨み付けた。
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直実(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ励みになります！これからも応援していただけると大変嬉しいです (2019年12月20日 18時) (
レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ランぺ大好きですRIKUくんと北人君と樹君と翔吾君と壱馬君とまことくん寄りのオールです最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月20日 17時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2019年12月15日 14時
