Girlfriend 2 ページ4
ｰ陸side
その認識が変わったのは武者修行のとき。
たまたまバスでAと隣になったときだった。
移動のバスの中、Aはずっとパフォーマンスの動画を見て、反省点をいくつも書き出していた。
自分の分だけでなく、俺たちの分も。
陸 “車酔いするよ。”
そう声を掛けると、
Aは真顔で“もうしてます。”と答えた。
“さっきから必死で吐き気と戦ってます。”と。
陸 “書くのやめたら？”
A “でも、あとちょっとだから。
私は女で、青山さんたちみたいにそんなにすぐにはファンの方々にも受け入れてもらえない存在だし、ダンスもまだまだだから。
出来ることは出来るときにやりたいんです。”
陸 “…そっか。
俺で良かったら手伝うし、何か出来ることがあったら言ってね。
Aは1人じゃないから。”
そう言ったのはほぼ無意識だった。
Aは少し目を見張って、少しはにかんだ表情で“ありがとうございます。”と言った。
はにかんだ、笑顔で。
彼女の笑顔を見るのは初めてだった。
陸 “A、笑ってた方が絶対いいのに。”
A “…んー、笑うの、苦手なんです。
というか、感情を出すのが苦手で。
いつも無表情だから、怒ってるって誤解されちゃって。”
Aを受けいれられない理由も、それだった。
何か話し掛けても、いつも不機嫌そうで。
だけど、それは間違いだったのだと気付かされた。
Aにとって、それが普通なのだと。
ごめん、と謝ると、Aは首を傾げた。
A “なんで青山さんが謝るんですか？”
陸 “ごめん、俺Aのこと誤解してた。”
A“大丈夫です、慣れてますから。”
そう言ってAが寂しそうに笑う。
そのとき、俺は気が付いた。
Aは、もしかして俺たちともっと喋りたいんじゃないか、と。
陸 “…Aって、もしかして俺たちともっと喋りたいって思ってくれてる？”
A “…思、ってます。
でも人見知りで、人と話すとき顔が強ばっちゃって。
今もメンバーさんたちが私のこと受け入れ辛く思ってるのも分かってます。
だけど…、翔吾以外の人とも、もっと喋れるようになりたい、です。”
陸 “じゃあ、まず俺と喋ろっか。
で、俺に慣れたら皆と喋ろう。”
A “…はい。”
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 782人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
直実(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ励みになります！これからも応援していただけると大変嬉しいです (2019年12月20日 18時) (
レス) id: 993595d907 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ランぺ大好きですRIKUくんと北人君と樹君と翔吾君と壱馬君とまことくん寄りのオールです最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月20日 17時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2019年12月15日 14時
