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それなのにお前をひとつ知る度
傑がお前を好きになった理由が見える気がして
勝手にどんどん僕のテリトリーに入ってきて



覚えてる?A
僕とお前のファーストキス
上層部に関係疑われてお前から勢いよくしてきたの



本当お前には驚かされてばっかりだよ



でも本当はちょっと嬉しかった



それを言わなかったのは
お前への気持ちを認めたくなかったから



認めたら傑を裏切ることになる気がしてたんだ
ずっと否定しかできなかった僕を許して欲しい



「何烏滸がましいこと言ってんだか」



笑っちゃうよねA



お前は僕に与えられてばっかりって言ってたけど
与えられてばっかりだったのは僕の方だったよ



「私達は家族になるんです。
 夫婦はお互いに補い合って、手を取り合って
 一つの橋を渡っていく関係だと思ってます」



いつの日だったか、真夜中の縁側で言われた事を思い出す



「……きっかけがどうであろうと
 私は五条家当主の妻になるんです。
 ならば貴方の夢は私の夢__
 それを叶える為に
 いくらでも手を貸したいんです」



だったら__



「僕のそばにいてよ。お前がいないと叶わないじゃん」



もうお前以外を受け入れるつもりが僕には無い
後添いなんて要らないくらい僕の隣はお前がいいと思ってる



お前が五条家に一人で帰った日の事は常磐から聞いた



「っ!!A様……!!!」



僕が封印された後Aはすぐに戻り



「ぼ、坊ちゃんが……」
「御当主が……」
「えぇ、分かってます。落ち着いて、大丈夫よ」



慌てふためくあいつらを宥める事が出来るほど
落ち着いてたってね



そりゃ実家があの家で
マナーに煩いお前の母親が育て上げて
五条家でも花嫁修業させられたんだから
夫人としての器があるのは分かる



けど当主代理をどうするかとか今後について話し合う時に
僕に代わって全てを取り仕切ってくれたって聞いた時
本当に頼もしい存在だと思った



言いたいことわかる?
お前を奥さんに選んで正解だと思ったってこと



当主を失って混乱した五条家を取りまとめて
きっとAだって何かと不安だっただろうに
気丈に振る舞ってたってね















「当主のいない今
五条家がいつどこから攻められるか分かりません」



落ち着いた調子で、ただし緊張感のある声で
決して笑うことなくそう指示を出したAの言葉に
誰もが固唾を飲んで聞いていた



「当主自らが固めてくれた地盤です。
足を掬われることの無いように」


〃→←〃



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設定タグ:夏油傑 , 五条悟 , 呪術廻戦   
作品ジャンル:恋愛
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作者名: | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年5月30日 13時

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