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そういうと体を離し、今度は彼女の顎を持ち上げる
「それは駄_「いいじゃん別に」
言いかけた彼女の言葉を遮るように五条は告げた
「本当に最後になるんだろ。
だからお前こうして俺に会いに来たんじゃん。
それって未来のお前は俺を好きだからなんじゃねぇの」
言い当てられたAは言葉さえ見つからない
「どうせお前が帰ったら記憶もスッパリかもしれねぇし、
お前の思い残しがないようにしてけばいいだろ。
今は違っても、未来の俺らは夫婦なんだし」
そういうと彼女の意見も聞かず
五条はAの唇を強引に塞いだ
「っ!」
ギョッとするAに対し
五条は顔色一つ変えないままそっと離し彼女を見下ろす
「……ごめんな。未来の俺じゃなくて」
「…悟さんは悟さんよ…」
「未来に飛んだお前に
未来の俺が同じようなことしてんのかな。オエー」
「……ちょっと嫌かも」
「んだよお前の旦那だろうが」
「でもなんか嫌」
はぁ?と怪訝そうな五条に対しAは微笑んだ
「……ありがとう悟さん。
私、今度こそ傑から毒を抜いてみせるわ。
貴方はその隣にいて、ずっと仲良くしててね」
何度未練がましく思っても
夏油の未来が変わらない方がきっと苦しむ
お互いにそれを思っていたからこそ
その選択を取りやめるつもりはなかった
___会わない
のと
会えない___
のとじゃ全然違うからだ
「どうか私のように貴方を不幸にしかしない人ではなく
幸せを与えてくれるような素敵な人と結婚してね」
さようなら、と
Aは幾千もの涙を流しながら五条に微笑むと
ゆっくりと彼に背を向けて歩き出した
__2018
「五条さん…」
「大丈夫。ごめんね」
そうは言っても全く大丈夫にはみえない
そんな事を思っていると五条のスマホに着信が入った
「硝子?」
それは家入からだった
「どうした?」
「悪い。確認したいことがあって」
「何?」
「真那井Aは君と婚約してたよな?」
ちょっと何言ってんの?と五条は返す
「今年のクリスマスに結婚するはずだったけど?」
「そうだよな」
「何?どうしたの?」
「…頭の中がごちゃごちゃしているんだ。
私には真那井Aは君と婚約したという記憶がある。
だがそれとは別に事実としてある事も記憶にあって」
「なにそれどういうこと?」
僕何言ってるかよく分かんないんだけど
と告げる五条に対し、家入は躊躇いながらも打ち明けた
「A、死んでるんだ」
「_は?」
「反逆者として君の手で処刑になってるんだ」
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作者 - プスメラウィッチさん» お久しぶりです!前作からお読みいただいてくださってましたよね(*^^*)当作は今後のものも含め、全ての物語において既にオチは決まっておりますか続きを楽しみにされる方の為に断言することは避けております、申し訳ありません。ですが楽しんでいただけたらと思います! (2022年7月22日 21時) (レス) id: 32dd956d28 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月20日 11時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作者 - る。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!究極の2択ですよね……(涙)今後の主人公の動きを見守って上げてください…! (2022年7月7日 6時) (レス) id: 32dd956d28 (このIDを非表示/違反報告)
る。(プロフ) - 初コメ失礼します!五条先生オチであってほしいけどなんというか複雑(涙)更新待ってます!!! (2022年7月6日 0時) (レス) @page12 id: 3ca3e54ab4 (このIDを非表示/違反報告)
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