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それから炭治郎たちとお弁当を食べる日々が続き。
憂鬱な月曜がやってきた。
その放課後。
「失礼します…」
沈んだ気持ちで社会科準備室に入る。
「む!来たな!こっちに座りなさい」
隣の椅子をぽんぽんと叩く。
言われるまま座った。
机の上にはプリントが置かれている。
「まず、この小テストを解いてみなさい。成績には含まない」
これは多分最近やったところ。
全くわかんない。
筆箱からシャーペン取り出す。
「では、始め」
構えて、文章を一通り読んでいく。
でも、分かるものがひとつもない。
適当に答えればいいかな。
当てはまりそうなものを頭から引き出して、書いていった。
先生をちらっと見る。
私の隣に座りながらも、遠くの空をじっと眺めているようだ。
どうしよう、書き終わろうかな。
もう一度プリントを見つめ、決心した。
私は先生を見る。
すると、先生が私を見ていたのか、目がバチッと合う。
「終わったか!」
「えっ?あ、はい!終わりました」
プリントを渡すと、まじまじと見る先生。
不覚にも、浮き出る血管とたくましい筋肉に、心臓が鳴った。
「うーん。字はきれいなんだがな。こんなに自信満々に書かれても、間違っているのは間違っているぞ」
「ははは…」
先生も私も苦笑していた。
地獄の補習になりそうだ。
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作者名:さな | 作成日時:2021年6月14日 21時