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それから無事教室に戻り、親に迎えに来てもらった。
帰り道の運転中。
お母さんがいつものように聞いてくる。
「今日は何かあった?」
「んー…足捻挫した」
「えぇ?!なんで?!」
大声をあげるお母さん。
「階段から落ちちゃって…」
「えー!他に怪我してない?」
「うん、大丈夫。あとね!同じクラスの子がご飯に誘ってくれてさ!」
「へぇー!良かったじゃん!」
今日あったことを話すと嬉しそうにしてくれるお母さん。
悲しいことがあると同情してくれて。
テストは、帰ってから言おう。
怒られるか励まされるか。
リュックからスマホを取りだし、クラスのグループチャットを見る。
そこから炭治郎を見つける。
友達追加っと。
なんて送ろう。
改めてお礼言いたいし。
できたら友達にもなりたいな。
あと数分で家に着く。
打っては消してを繰り返した。
ソファーの定位置に座り、スマホとにらめっこする。
無難にしよう。
A今日は誘ってくれてありがとう!
Aもし良かったら、友達になりませんか?
既読はつかない。
そのまま放置して、ピアノの練習を始めた。
なぜか、炭治郎と先生が頭から離れなかった。
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作者名:さな | 作成日時:2021年6月14日 21時