-心燃-【煉獄杏寿郎】

育手 ページ8

｢れ、煉獄さん！？｣

｢反対する者はいるかな？｣


確かに、煉獄さんは本でも読んだとおり素晴らしい偉人。

教えてもらえばさらに高まるかも。


｢いないね。では今日から杏寿郎の元で励むように｣

｢はい！｣


御館様が御屋敷の奥へ戻っていった。

緊張が解れ、どっと疲れる。


｢あの〜Aちゃん！私、甘露寺蜜璃って言います！仲良くしてね！｣

｢はい！もちろん！蜜璃さん！｣

｢きゃー！可愛いわぁ！｣


柱のみんなが私を囲む。


｢あれ、この子の名前、なんだっけ｣

｢Aさんですよー！無一郎くん｣

｢そっか…よろしく｣


しのぶさんが教える。

無一郎くんか。

髪長いなぁ。


｢しかしなんで薔薇の呼吸なんか使えたんだ？派手に空振りだったけどな｣

｢私が作ったんです｣

｢げっ！！凄いな｣

｢ある小説が薔薇の話なんですけど、その本が好きで、咄嗟に思いつきました。でも、まさかその技があるなんて思っていなくて…｣


ずっと右には蜜璃さん、左には煉獄さんがくっついている。

ちょっと暑い…。


｢それなら、私のところに来てみては？花の呼吸の派生だと思いますし、カナヲが花の呼吸の使い手ですので！｣

｢このあと行かせてもらいます！｣


最終選別まで、1ヶ月。

そんなにない。

頑張ろう。


｢カナヲちゃんは、最終選別に来るんですか？｣

｢いえ〜！まだまだなのでもうひとつ後の選別に行かせます｣

｢わかりました｣


知ってる子がいれば心強いと思ったんだけど…。

柱達との自己紹介が終わり、私と煉獄さんは生家に戻った。

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